以前自閉症とHSCは併存するのか』の謎に迫りました。
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今回は
『ADHDとHSCは併存するのか?』
にフューチャーした記事をお届けしたいと思います。
- HSC(HSP)とは?
- ADHDとは?
- HSC(HSP)の提唱者であるエレイン・N・アーロン氏の見解
- 長男の場合
- アーロン博士の“判断基準”
- ADHDの子ども
- 大人のADHDとHSPはどうなんだろう?
- さいごに
HSC(HSP)とは?
HSCとは?
Highly Sensitive Child(ひといちばい敏感な子)という心理学的な気質の名称(概念)です。障害名ではありません。
大人はHighly Sensitive PersonでHSPです。
HSC(HSP)の特性
これら4つ全てが当てはまる人のことを「HSC/HSP」と呼ぶと、提唱者のアーロン博士が位置づけています。
- 処理の深さ(Depth of processing)
- 刺激を受けやすい(Overstimulated)
- 感情的反応性・高度な共感性(Emotional reactivity and high Empathy)
- 些細な刺激に対する感受性(Sensitivity to Subtle stimuli
これらの頭文字を取ってDOESと言われます。
ADHDとは?
精神医学上の障害の一種。
注意欠陥・多動性障害は、多動性(過活動)や衝動性、また不注意を症状の特徴とする神経発達症もしくは行動障害である。
その症状が、正常な機能と学習に影響を及ぼしている場合のみに診断する。
(wikipediaより)
不注意型
- 簡単に気をそらされる、ケアレスミスする、物事を忘れる
- ひとつの作業に集中し続けるのが難しい
- その作業が楽しくないと、数分後にはすぐに退屈になる
過活動
- じっと座っていることができない
- 絶え間なく喋り続ける
- 黙ってじっとし続けられない
- 目的なく喋りつづける
- 他の人を遮って喋る
- 自分の話す順番を待つことが出来ない
多動なタイプ(こちらは男の子・男性に多い)
注意を集中し続けるのが難しいタイプ(こちらは女の子・女性に多い)
HSC(HSP)の提唱者であるエレイン・N・アーロン氏の見解
http://hspjk.life.coocan.jp/FAQs.html
アーロン氏はHSCとADHDは性質が逆だから併存はしないと仰られています。
ADHDの見解
- HSPとADHDは正反対
- ADHDは特徴的な遺伝子、行動、そして診断する上で基準となるような症状を持っている。
- それをすることで自分にとって望ましくないような結果が待っていても、それによって衝動を抑えることが難しい。
HSP(HSC)の見解
- HSPは行動を起こす前に“一旦立ち止まり考える”傾向を持っている。
- 行動している最中も、起こっているプロセスについて深く考える
- その為にとても良心的な行動をとる。
ADHDは衝動性を抑えることが難しい。
反対にHSC(HSP)は立ち止まることができる。
これだけだと長男の場合はどちらの可能性もあります。決定打に欠けます。
長男の場合
家では衝動が抑えられずに手が出る
保育園では衝動を抑える力がある
保育園では衝動を我慢しているようですが、私がお迎えに行くとテンションが上がり切ってしまい、走り回ったりして注意が聞こえなくなります。
多動や不注意は刺激過多のときに起こっている?
アーロン博士の見解です。
- 多動·衝動や不注意は、敏感な子供が慢性的に神経が高ぶりすぎている時に見せる行動なので、それが原因で誤って診断されてしまうことがある。
- HSCの男の子が神経が高ぶると、じっとしているよりも動き回る。
動き回る方が、男の子の社会では受け入れられやすいから。
- HSCの女の子が神経が高ぶると、静かに引きこもって部屋の隅で空想に耽る。
そちらの方がイメージが悪くならずにすむから。
刺激過多状態だけど優しいこともある
次男が何かを溢してしまい、思わず「あーー!!」と私が言ってしまうと「きゃぁーーー!!」とお祭り騒ぎのように大きな声を出して少し走り回ってから、「どうちたのー??」と興奮気味に聞いてきます。(=多動)
すごく疲れているときにやられたりするなど、私の感情の揺さぶりが大きいと、声色で察知するようで、
「お母さんは頑張ってるね」とか「俺も拭いてあげるね」と言ってくれることがあります。
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その時のHSS型HSC脳内の思考
- 私の大きな声の「あー!」が刺激になった
HSCや発達凸凹が持つ聴覚過敏
- 「あー!」が次男に対するもので、矛先は自分ではないから
少し安心してるから心の余裕があるが、次男を心配している
- 「あー!」の声色が次男を責める声に聞こえたから
- 「あー!」の声が、お母さんの不機嫌さを表していたから、家庭の雰囲気が悪くならないように気遣いしてくれた。
矛先が自分に向くと興奮のボルテージは比にならないほど上がって癇癪を起こしますが、次男相手だと心配してくれたり気遣いを見せてくれます。
アーロン博士の“判断基準”
- HSPかADHDがどうかを判断する時、その人が静かな場所で集中していられるかどうかを、最も重要な判断基準にしている。
- ほとんどのADHDは、静かな場所で集中していることが難しく、むしろすこしくらい雑音があったほうが集中できるかもしれない。
- HSPは、静かな場所で、神経が高ぶっていないときに、もっとも優れた集中力を発揮する。
長男の場合ですと、結構集中すれば(ゾーンに入る感じ)静かに何かができます。
私が横で他のことをしていたり、次男を隣で遊ばせていると集中できずに間に入ってきます。
静かな環境を整えてあげないとだめなんですが、部屋を離すと超不安がりなので「怖いから音楽して~」と言ってきます(笑)
ADHDの子ども
実際、ADHDは就学前は「元気な子」や「やんちゃな子」として周りから認識されることが多く、就学後に授業に集中出来ずに歩き回ってしまう、我慢できずに友達を叩いてしまってトラブルを起こしてしまうなどの困りごととして発覚することが多いと聞きます。
息子の同じクラスの子に、お母さんに直接聞いた訳ではないですが、ADHDの子がいます。
1歳児クラスから一緒だったのですが、多動がすごく、落ち着きなく、先生に連れ戻されているのを何度も目撃しました。
また、保育系資格を取る関係で他の保育園へ実習に行きましたが、3歳児クラスと4歳児クラスにそれぞれ1人ずつ、ベテラン先生たちの手を焼かせる典型的なADHDの子がいました。
実習先で「あの子はADHDだ」と聞いた訳ではありませんが、ADHDの子は圧倒的に『自己コントロール力』が足りないためにすぐにわかりました。
- 座ってお話を聞かないといけないときに違うことをして(下に敷いてる敷物を引っ張る)歩き回る。寝そべる。
- お昼寝の時間に寝ないで歩き回り、色々な人に話しかける
などがありました。
長男の保育園での様子
長男は多少そわそわしたり(担任の先生によると、どの子もそうらしい)するものの、座ってお話を聞いている。
でも集中力は途切れやすい。(ボーッとすることがある)
お話の内容は大抵は聞けているが、わかってないこともある。
また、長男は怒られたり注意されることに大変敏感であり、すぐに自尊心を失ってしまい、最近ではすぐ希死念慮を口にします。
実習先のADHDの子や、クラスのADHDの子は、怒られても平気そうなところが、HSCとは違うのかなと思いました。
大人のADHDとHSPはどうなんだろう?
例として、私を挙げます。
私は完全にHSPですが、ADD(注意欠如障害)のグレーゾーンかな?と思っています。
お医者さんに掛かったとしても、「グレーゾーン」で終わってしまうだろうなと思うくらい軽い物です。
私の注意欠如の部分はHSPで補っている感じです。
ケアレスミスやうっかりミス、間違えないように確認してもいつもどこか抜けてしまうのです。
それで一度間違えたらHSPの気質で恥ずかしさでカーッとなってしまい、申し訳なさで脳は支配され、マイナス思考になり、「次は絶対間違えないぞ!」と思って思って思って……
心に必要以上に抱え込んでしまって、一度間違えたミスの悪夢を何度も見てしまいます。
「失敗して誰かに迷惑掛けたくない」「失敗した自分が嫌い」
と自分自身を追いこんでしまいます。
忘れ物やうっかりやスマホをどこに置いたかわからずに焦ることなんて日常茶飯事です(笑)
あと、友達との約束の時間は5分10分なぜか遅刻してしまいがち……
2時間前に起きてるはずなのに本当に自分が不思議です。
私はやっぱりそんな自分があまり好きではなく、生きづらさを感じています。
子どもの頃から養ってもらえなかった自己肯定感が低いのが玉にキズです。
なので、私としては「HSC(HSP)」と「ADHD(ADD)」は同じ身体に併存すると思っています。
さいごに
やっぱり色んな人がいるので、色んな性質が混ざりあってもおかしくはないかなと思います。
また、後天的にHSPっぽい気質になった人や、後天的にADHDっぽい二次障害が出る人もいるので注意が必要です。
HSPにも発達障害にも理解ある医師の元にかかれば一番良いと思うんですが、なかなかいないのが困りものです。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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