最近よく散見されるようになった
【親ガチャ】という言葉。
ソーシャルゲームのガチャに例えて
「子どもは自分で親や家庭環境を選ぶことができず、どういう境遇に生まれるかは運任せ」という意味です。
私は正直この言葉を見た瞬間
「なるほど!」と思ったのです。
しかし物議を醸す原因となるように、一部には「とても嫌な言葉だ」と考える人も大勢います。
なぜこのように意見が割れるのでしょうか?
そして【親ガチャ】の使用用途から紐解き、貧困格差や遺伝を筆者自身の生まれた環境である、機能不全家族・毒親を踏まえて考えていった結果、あることに行き着きました。
そのあること、つまりは大抵の原因は
「家庭環境にある」と結論づけたその理由まで解説していきます。
親ガチャのヤフーニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/c14fc869d80f1b0422c0369cfbc63562e528089b
https://news.yahoo.co.jp/articles/a571cc2168cd212c3412287141145f240ce02b02?page=1
親ガチャの使用用途
・遺伝(発達障害、知能、運動能力、身長、肥満、精神疾患の発症リスク)
・家庭環境
・親から無条件の愛情を受けてきたか
これらは確かに、子ども側からするとどうすることもできないですよね。
しかし少しだけ、使い方を考えなければならないかなとも感じます。
私は家庭環境と、親から無条件の愛情を受けてきたかが一番大事かと思うのですが、これについては後述します。
所得と家庭環境
https://news.yahoo.co.jp/articles/7c41957921f91b1b40089ee75c1da5b9b9e2f8ee
によると、
その学歴は幼少期からの家庭環境に左右され、さらにその家庭環境には教育に投資できる親の経済力が反映している。事実、全国一斉学力テストの平均点は親の年収と相関しており、子ども自身による勉強時間との相関度よりも強い。
とあります。
東大合格者の半数以上の母親が専業主婦で、世帯年収950万円以上の占める割合が6割だそうです。
加えて家庭環境も最悪だったため、過度に自己犠牲精神が強くなっており(強いアダルトチルドレン化)、母親を助けなければならないと思い込んでいたため、高校すら進学せずに働いた方がいいのではないか…という短絡的な思考を持っていました。
「今日公文だから」
「今日塾行くの」
「今日私そろばん」
「私は習字!」
小学生の頃、勉強をするためだけにお金を払う親がいるんだな…。となんだか遠い世界のように感じていました。
私は、貧困プチネグレクトだったので、自由すぎた反面……とても羨ましいことのように感じていました。
やはり、小学生の頃から塾に行っている子は、市内でもトップの高校に進学していました。
良い大学に入るためには、親の収入が必要な場合がほとんど。
漫画「五等分の花嫁」の主人公のように、貧乏だけど秀才という子どもは、わずか数パーセントしかいないでしょう。
子どもの勉学に力を注げるだけの収入があるか、そして母親が仕事をせずに子育てに専念できるかどうかは、「家庭環境」にあると言えます。
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親の遺伝と親ガチャ
学力は母親で決まる?どういうことでしょうか。最近話題になっているようですが。 | 葛西TKKアカデミーのニュース | まいぷれ[江戸川区]
によると
親からの遺伝は子供に影響を与えますが、神経質、外向性、勤勉性など一部の性格は30%、運動神経は40%の遺伝率だそうです。
それに対して知性の遺伝率は50%以上で、他の要素に比べかなり高くなっています。
生後親によって作られる環境要因などを含めると、ほぼ100%親から受けつぐものといても過言ではないそうです。
のようです。
ちなみに筆者のIQ値は102と、超平凡です。
難しいことはワッカリーマセーン!
男子の方が女子より母親の知性の遺伝の影響が大きくなるようなので、我が子である男児2人、平凡なIQ値が身につけばいいなと思っています。
身長も親ガチャ
若者の間では「身長」(恐らく男の子かな)も親ガチャと言われています。
主人は160cmしかないため、「身長は親ガチャ」言われてしまうと耳が痛いです。
現に、長男は成長ホルモン分泌不全性低身長症(但し遺伝と関係ないと言われている)を患っており、成長ホルモン補填治療をせずに放っておけば、ナイナイの岡村さんや、池乃めだか師匠くらいの身長の大人になっていたかもしれません。
次男も、ずっと成長曲線の一番下(ー2.0SD)ギリギリです。今度検査をしてもらおうと思っています。
身長はかなり遺伝の影響を受けます。
スポーツと食事と睡眠が加味されるのは、「遺伝」というある程度の土台が必要だと、私は思います。
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発達障害の遺伝と養育・家庭環境
ADHDと遺伝―親がADHDの場合、子どもに遺伝する確率は? | メディカルノート
によると
親がADHDの場合、その子どももADHDである可能性は非ADHDの親の場合と比べると5〜10倍高いといわれています。これを確率に直すと、親がADHDの場合、50〜80%(平均70%)の確率で遺伝するという研究結果が出ています。
とあります。
しかし、ADHDは遺伝要因単体では発症せず、そこに経済的問題、家族背景、虐待などの環境要因が組み合わさることで発症するとのことです。
【第3の愛着障害】ADHDと愛着障害の見分け方のポイント - 発達凸凹BOYとの日常
ADHD“気質”を持つ子どもは、かなり育てにくいです。
イラッとさせられることが、定型発達の子に比べて何十倍も多いのです。
しかし、本人の“気質”を考慮・尊重しない養育、親の不仲、価値観の押し付けや世間体を恐れて子を見ない養育等を続けていけば行くほど、ADHD気質というものはかなり厄介な方向へ進むこととなります。
(素行障害や依存症になりやすい脳をしています)
やはりここでも親が創り出す『家庭環境』がどれほど大事なことなのかがわかります。
家庭環境は親が創り出す
以上、そのほとんどが「結局は家庭環境」ということがわかりました。
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私の弟は軽度知的障害と自閉症だったことがわかったのは、つい去年のことです。
プチネグレクトな環境を創り出した親が、子ども(弟)の異変にずっと気付かずいたことが原因で、弟は大変苦労した人生を送りました。
発達障害や知的に遅れがあれば、公的なサポートを受けられたはずなのに、そのサポートのないまま大人になることが、どれだけ本人が苦しめたでしょう。
姉は鬱になり、
私はかなりこじらせたアダルトチルドレンでした。(最近結構回復してきた…まだ対人面が不安)
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厳しいけど愛が溢れる家庭
小学生時代に週2〜3日遊んでいた親友の家庭は、非常に温かいものでした。
毎週のように、両親と弟とお出かけをし、近くにはお婆ちゃんと叔父さんが住んでいます。
帰りが遅くなると容赦なく締め出されるから「パパが怖いから」と帰る時間を高校生になっても守っていました。
高校生の頃の別の親友も、お父さんが怒ると怖いからと、帰る時間がいつも早かったです。
それなのに、三姉妹みんなお父さんとお母さんが大好きで、たくさんの孫たちと共に頻繁に実家に帰ったり、姉妹同士仲良くしています。
私は、小学生の頃から友達の家に遊びに行く方が心安らいでいました。
夜遅くなると母は少し言いますが、聞き流していました。
高校生になると、大人しい顔して、フラフラと相手に試すような行動を取ったりするなど、自分を大切にしない日々を過ごしました。
私は何を履き違えたのか?
やはりそこには
「決して崩れることのない親からの無条件の愛をしっかり受けてきたか」
この愛を「しっかり受けたか」どうかで変わるのだと思います。
友人2人は
「なんだかんだ言って厳しいけど、両親は、私を大切にしてくれている。」
という自己存在感・自己肯定感の土台がしっかりできているからなのだなと、今色々勉強してきて気が付きました。
残念ながら私はそれを感じることができませんでした。心はいつも空虚で、早く家を出ることしか頭にありませんでした。
家族とどれだけ幸せな時間を過ごしてきたかによって、子どもの意識が変わる
家族と次のことを一緒にした経験が相対的に多い児童・生徒は、自尊感情や自己肯定感が高い傾向にあります。
○ 保護者は、私のすることによく賛成してくれる。
○ 保護者は、私をよく理解してくれている。
○ 保護者は、私が何かをするときに、自由にやらせてくれる。
○ 保護者は、私の生活態度についてよく注意する。
○ 私は、保護者の意見を受け入れている。
義塾大学が実施した調査項目より
さいごに
私は「親ガチャ」は
所得でもない、容姿でも遺伝でもない。と思っています。
『親が親としての子どもを尊重したり、サポートしたり、見守ったり…良い養育をしているか』
子どもの存在を本当の意味で認めてあげられているか、無条件に愛しているか。
これが出来ているかどうかだと思っています。
この基礎さえしっかりできていれば、
少し厳しくてもいい、叱ってもいい。
極論を言えば、東大に行けたとしても、子ども自身がストレスフルな家庭環境で育って不安定な大人になり、その子が「親ガチャ失敗だ」と言えば、そうなのです。
だって、その子がそう感じるような子育てをしてしまったということなのですから。
逆にこの『自己存在感・自己肯定感』さえ育っていれば、「親ガチャ」なんて言葉に共感せず、「なるほどそういう考え方もあるのか」程度に受け止め、自身では安々とは使えないはずです。
そして、この言葉自体を批判することすら、間違っていることに気付くべきだと、私は思います。
私は機能不全家族育ちで十分な愛情をもらわずに大人になり、とても自己肯定感が低いので、遠慮なく使わせていただきます。エヘッ
「自分(子ども)では変えられないどうしようもないこと」は『親からの愛』と『家庭環境』です。
そして親は、今からでも子どもの脳に良い家庭環境を創ることは可能です
下記の脳科学理論で脳に良い発達を促す親子の関わり方を説いた本の紹介をしています。
良かったらこちらの記事もご覧下さい。
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お読みいただきありがとうございます。
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