なぜ長男は愛着が安定しないのか?
我が家で日々起きていることを育児漫画にしました。
愛着障害·愛着の問題を抱えるこども
愛着障害・愛着の問題を抱えるこどもをどう理解し、どう支援するか? アセスメントと具体的支援のポイント51
①②に引き続き、こちらの著書から勉強した内容から、長男が「なぜ愛着障害行動を起こしているのか?」を漫画にしてみました。
長男くんは愛情を感じられていない問題
長男くんは『強すぎる意志』を持って生まれてきました。
その『頑固さ』はかなりのもので、『妥協』を一切許しません。
小さなことから、「いや絶対無理だから~!」まで様々なことに折れることはありません。
子どもにも納得できるしっかりとした理由を説明することは当然のことですよね。
長男くんの場合、その「しっかりとした理由」に納得できません。
一旦彼の中で『決まった気持ち』はもう一方通行で、他の道はないからです。
誰かの、他の、環境の理由なんて彼には一切関係ありません。
ASD(自閉スペクトラム症)特性を持つ子どもには、『今からやることを伝えて、お約束する(見通しを立てる)』ことが支援の基本となりますが、それが間に合わない場面や、彼が納得できない場面では、思わぬ方向に地雷があり、いつどこで爆発するのか、わからない毎日を過ごしています。
長男は「お母さんは“いつも”俺の言うことを聞いてくれない」と言います。
私がどれだけ長男のためにアレコレしてるのかと、当ブログを知っている方ならわかっていただけると思います(涙)
どれだけ寄り添っても、
どれだけ愛情を注いでも、
少しの“ネガティブ”は、“いつも”と思わせてしまうようです。
頭の中はどうしてもネガティブ思考になりがちで、思い込みが強く、被害妄想的になります。
まだ6歳だから?それとも6歳なのに?
ただ単に、私が『傾聴』の技術不足の可能性もあるかもしれないし、
長男の底知れぬ『欲求』と、私の『全て受け止められる受容』の受容と供給のバランスが合わないだけと言えるかもしれません。
次男は基本的に長男に対して何か悪さをしません。
むしろ泣いている長男に「っちーちー(よしよし)」と進んで頭を撫でにいきます。
もちろんたまには、故意ではないがオモチャを壊された、頭がぶつかったなどのトラブルはありますが、それ以前に
「何もしていない次男を唐突に殴る」のです。(私や主人ももちろんされます)
実際の長男を見ていただきたいくらいなのですが、私にはそれが「発作」のように見えるのです。
二人並んでご機嫌に遊ぶ動画を撮っていたら、変な顔をして「ふんふぃんふぃーん!」等と言いながら歯を喰い縛って(力加減をして)お腹や背中をボンボンボン!と殴ります。
1分39秒の動画でこれが2回ありました。
本人はかなりリラックスしてご機嫌です。
次男と密着している心地よさと、音の出るオモチャが刺激になったようで…。
ご機嫌なときでこれなので、周りの誰かが思い通りにならなかった場合(不機嫌)なときの突発的な暴力行動(叩く、唾を吐く等)は耐え難い苦しみを味わいます。
このご機嫌な刺激による突発的な行動は、次男だからと言うより、私が一緒に遊んでいれば、私を殴っていたでしょう。
他にもハンガーを手に持って追いかけ回したり、変な抱き締め方をして結果的に上乗りになったり。
観察していると、嬉しいときも悲しいときも、『興奮が高まって言葉に出来ず、どうしても手が出る』ようなのです。
『感情のラベリング』*1支援が必要だと思い、
「○○してる次男が可愛くて叩いちゃったんだね」と言うと、過興奮?あまのじゃく?本当にわからない?のか「違う!」と言われます。
『共感的声掛け』すらも、怒り出すことがあります。
ワンオペ状態だと、私の身体は一つしかないわけで…。
112cmの生き物が、80cmの生き物を理由もなく叩いて、小さな方が泣いていたら…?
『感情的になってはいけない』
『否定的にならないように』
という植え付けが既に行われている私の脳は、それを最低限と捉え、咄嗟に小さな泣いている生き物を心配してしまいます。
(ケンカであれば放っておいたり、両成敗しますが…)
もうこれは本能と言えるでしょう。
それでも「叩いたらアカン」はやはり『否定』にはなってしまうか…。
あとはさらに
『悪いことをしていない次男を理由なく叩く長男(の心のモヤモヤ)を、優先しなさい』という理性を更に植え付けなければなりません。
私の脳ミソは常にアップデートが必要です。
最近の暴言は「弱クソ」「雑魚」です。
YouTubeはまいぜんシスターズやヒカキンのように、悪い言葉を使う動画は今は観ていないのに、どこで覚えたのやら…。
「弱クソ」は「意味はわからんけど、けなす言葉」というくらいの認識で使っているらしく、どこで覚えたのか聞いたら「わかんない」と言ったり、長男の造語?のような発言をしたり曖昧です。
(もしかしたら保育園経由?)
まぁ暴言の中身は置いといて(無視をして)、心の中の声を覗いてみます。
これまでのイラストもそうですが、実際の長男の心の声を聞いたわけではなく、あくまでも私の想像です。
長男の求めている答えはただ一つしかありません。
『深い抱擁と、癒しの声と笑顔で、まず俺の所に来い!』
これ以外の『理由』なんて彼には関係ないのです。
- 何か理由はないけど(本人は気付いていないだけで刺激過多になった)叩いてしまった
- あっ!悪いことをした!と気づいたけど後に引けない。本当は動揺しているけど隠すために憎まれ口を叩こう。
- いつもみんなを叩くけど、本当は痛い思いをさせたいわけじゃない。興奮してるから力の加減が難しいんだ
- なのに、お母さんはまた次男ばかり心配してる!
- 言い方は優しくしてるけど、どうせ怒ってるんでしょ!注意なんかされたくない!
- なんで俺の所には来てくれないの!?
- みんな俺なんてどうでもいいと思ってるんだ!
- みんな大嫌い!
考えているんじゃないか?を書きましたが、本人は自分の感情を上手く理解できていないのか、恥ずかしいのか、代弁しても「わかんない」「違う」と答えます。
愛着の器が安定しづらいまとめ
↓
「いちは大好きだけど、
叩かれると痛くて、
お母さん悲しくなっちゃうな…
(アイメッセージ)」
↓
自分の気持ちでいっぱいで、
アイメッセージなんて聞いていない
↓
それよりも不快感を出している
お母さんを見てるとモヤモヤする!
(刺激になる)
↓
今俺は怒られてるんだ!
↓
どうせ俺なんか…(自己肯定感の低下)
↓
愛着の器が安定しない悪循環
さいごに
うちの手のかかる長男が「愛着が安定しないわけ」をイラストにしました。
これぞまさしく
HSC×ASD×ADHDの織り成す奇跡とも言えるかもしれません。
感情のストライクゾーンが狭くてややこしいのです。
イラストにすると時間は掛かるけど、気持ちが伝わった気がするし、私も問題点が可視化されていいなぁと思いました。
「愛着障害は愛情を与えていない障害ではなく、『愛情を受け取れていない』状態を表すものである」をお伝えしました。
お読みいただきありがとうございます。
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*1:感情のラベリング…本人が感じている感情を代弁(言語化)してあげること