1ヶ月ぶりのブログ更新〜!
今回は長男イチ(7)とのやり取りで
「あぁ、これがいわゆる“変化に弱い・苦手”なのね。」
という気づきを得ました。
HSC/HSPや自閉スペクラム症の人々が持つ【変化に弱い】性質とは、どのようなことを指すのでしょうか?
そしてその【変化の弱さ】は、本人の心の内部では何が起こってるのでしょうか?
- 【変化に弱い】とは一体どういう状態?
- 環境変化に弱いのはHSP/HSCの特徴の1つ!
- 気持ちの切り替えの苦手さも【変化の弱さ】?
- 【変化に弱い】と思った長男との会話。見えない先への【不安】
- HSC&HSPの【変化に弱い】とは、大きな環境変化への【不安】さ!
- INFPは【変化に弱い】!?あれこれ考えない現実主義者がノンストレス
- まとめ
- さいごに
【変化に弱い】とは一体どういう状態?
一般的に【変化に弱い】というのは、一体どのようなことを指すのでしょうか?
変化とは?
それを踏まえて【変化に弱い】こととは
②気持ち・行動の切り替えの苦手さ
③サプライズが苦手
④適応力の低さ
と、言えそうです。
以上のことを掘り下げていきたいと思います。
変化に弱い子は新しい環境に馴染むのが遅い?
アメリカのメアリー・シーディ氏が掲げた10人に1人いるとされる、HSS型HSPやギフティッドや敏感気質の人々が持つと言われているOE(過度激動)に似た概念である、
『スピリッツ・チャイルド(鋭敏で活き活きとした激しい心を持つ子ども達)』の特徴の一つとして【変化に弱い】という“気質”を持つことを挙げていました。
反対に適応力が高い人とは、様々な社会にスルーッと入ってその場に馴染むことを言います。
不適切な養育環境が原因で、後天的に環境適応力が低く、過敏になる場合もありますが、生まれ持って【適応力が低い】子どもがいることも事実です。
うちの子達2人とも、【適応力が低い】タイプの子で、他の子ども達は1週間もすれば、1ヶ月もすれば保育園に慣れていましたが、長男と次男はとても時間が掛かりました。
環境変化に弱いのはHSP/HSCの特徴の1つ!
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また、HSPやHSCのチェックリストにも
【変化に弱いか】という項目があります。
HSCチェックリストの
【大きな変化にうまく適応できない】
HSPチェックリストの
【生活に変化があると混乱する】
などが当てはまりますね。
また、HSP/HSCは
【サプライズは喜ばない】
【驚かされることを嫌う】
とも言われています。
気持ちの切り替えの苦手さも【変化の弱さ】?
先の著書『言うことを聞かないのはどうしてなの?―スピリッツ・チャイルドの育て方』では、【変化に弱い】ことは【適応力の低さ】や【気持ちの切り替えの苦手さ】と捉えていました。
発達凸凹っ子や、ギフティッド児達に多い
【気持ちの切り替えの苦手さ】とは、大きな環境変化を伴わない、日常的な行動から、次の行動へ移すのが難しいことを言います。
例えば、仕方のない事情であれ、先に言ってたことと違うことをしたら永遠と泣き叫ぶ……
公園で「帰りたくなぁ〜い!!!」とギャーギャーとギャン泣きするタイプの子は、【気持ちの切り替え】が苦手なタイプと言えます。
支援方法としては、
・「あと○回だよ」とカウントダウン
・残り時間のあるタイマーを使って時間を提示する
・イヤな気持ちに共感して代わりに声に出してあげる
それでも気持ちの切り替えが苦手な子はいます。(うちの子)
特に「共感」をむやみに使うと口達者な長男からは「わかってるなら俺の気持ちわかるでしょ!」と怒られます(^o^;)
児発の先生にも言われたことですが、気持ちの切り替えをする本人に落ち着く時間を与え、子どものことを客観視しながら冷静に、気長に待つしかありません。
本人も「やらなきゃいけないのはわかってるのに、どうしようもできない」状態なのを理解してあげる必要があります。
我が家の長男には、この問題にながく頭を抱えてきましたが、どうやら「時間をかければ本人の力で納得できるとやめる」ということがわかりました。
本人は【変化】に馴染むことが人より遅いだけ。
周りがとやかく言うと、さらに刺激を与えるだけで、脳内はパニックになります。
それでも、①先にやることを掲示②タイマー使用③カウントダウン④共感の支援があって初めて“待つ”段階となります。
【変化に弱い】と思った長男との会話。見えない先への【不安】
気持ちの切り替えの苦手さとは違った【変化の弱さ】が長男にはあります。
秘密って言わないで!教えて欲しい!
これは、知りたがりで聞いてるのではありませんでした。
聞いてくる長男の様子は、
どこか【不安気】なのです。
私自身は、「サプライズはあまり好きでないけど、自分と誕生日プレゼントは中身を先に知りたくはない。
自分からプレゼントする際は、子どもや人の喜ぶ顔を見たくて、なるべくサプライズにしたい」と思うタイプです。
実は、長男も全く私と同じ考え方でした(笑)
しかし、自分が何かサプライズを受ける際は長男はどうやら【不安】なようす…。
その【変化の弱さ】は【不安】が原因かも…
・「お母さんは楽しいことする」って言ってるけど、知らないことがあったら怖いな。
・プレゼントってなに?心臓飛び出そうなびっくりするものなら嫌だな…。
これらは、長男はHSCのチェックリストにもある【驚かされるのが苦手】にも当てはまりそうです。
物陰に隠れて驚かすと、すぐ涙目になって笑ってびっくりしたぁ〜と言ったと思えば、表情は急に怒り泣きに変わり、怒り出すことも…
(なのに、その後もう1回やって!と催促)
小さい頃は高い高いをしてもらって、喜んでいるのに「怖い怖い!」と涙目になり、それでもまたもう一回!と催促してきたり…
刺激に弱いHSC気質×刺激探求のHSS型気質のどちらも強いと、情緒がなかなか安定せずに大変な想いをするのがわかります。
【不安】な頭の中は“if”だらけ!
そして、長男はかなり【不安がり】です!
人見知りは生後4ヶ月すぐからと早く、そしてながく、激しかった赤ちゃん時代。
長男は3〜4歳頃からよく下記のようなことを言うようになりました。
・「もしも絆創膏無いときにケガしたらどうする?」
・「もしも世界がゾンビだらけになったら…」
・「もしもその紙(先生に渡した予定表)を先生が忘れて洗濯しちゃって破れて見れなくなったらどうするの?」
などなど、彼の頭の中は常に
「もしも(if)」で溢れています。
もしもの世界の中身は悪いことに対する想像力が豊かです。
これは、HSPやHSCの脳の扁桃体が活発であるという影響でしょう。
先生、ほんとうに?
最近支援の先生から聞いた話では、
遠足の日の終わりに1年生全員に向かって「今日は宿題ありません」のお達しがありました。
1年生みんな「イェーイ!」状態の中、長男イチは
「本当に?本当に宿題ないの?」
「本当はあるんじゃないの?」
と不安そうに支援担に言って、何度も何度も「宿題はないよ」と伝えたのに全然信じなかったそうです。
なので支援担と一緒に担任の先生の元へ行き、「本当に宿題はないのか」を確認し、ようやく納得したそうです。
長男はディスレクシア(限局性学習症・LD)やADHDもあるので、「勉強苦手意識+興味ないことの集中力を保つのが難しい」という特性から、家では宿題から逃げる子なのです。宿題なくなって嬉しいよりも、「先生は本当のことを言っているのか?」と不安な気持ちが勝ったようです。
また、その日のお弁当も「お腹いっぱいなのに、残してはいけない」と思い込んでいる様子で、先生が止めてくれたのに無理して食べようとしたようです。
長男は家では全くこのような様子を見せず、自由気ままに沸点が低く癇癪をすぐ起こしていますが、学校や保育園という外の場でこのような【不安】な様子を見せています。
全般性不安障害とも言えそうなこの長男の様子や、【過剰適応】については追々ブログ化します。
自閉症の【見通しを立てる】
【見通しを立てる】とは、私たちも普段使っています。
昨日の夜から、翌日の仕事の時間、スケジュールを確認しますよね。
朝ご飯食べて…子ども達を送って…仕事の休憩中の12時に郵便局へ行って……など、私たちの日々も常に頭の中で【見通しを立てて】行動しています。
自閉スペクトラム症の方には
【見通しを立てる】ことが非常に大切と言われています。
視覚優位な方が多いので、目で見て今日の予定がわかる絵カードの支援方法は有名ですよね。
自閉スペクトラム症の場合、
・曖昧な表現の理解が難しい
このため、目で見てハッキリと理解できるような見通しを立ててあげることが大事です。
定型の方が自然と脳内で出来る「見通し」が自閉症の人々には難しいので、想像が必要なことや抽象的なことを理解できないことに対する【不安】の表れが出てきます。
HSPやHSCにも【見通し】が大切!
それでは、HSPやHSCの【見通しを立てる】ことは、なぜ大切なのでしょうか?
私の経験から言うと
やはり【不安】からくるものです。
先程の長男と一緒ですね。笑
私の場合で言うと
・仕事の出勤時間をミスしたら、迷惑がかかる
・遅刻したら大変だ!会社に申し訳ない…
・予定がブッキングしていないだろうか…したら相手を不快にさせたり、後を考えるだけで面倒に…
・子どもの書類の提出期限は大丈夫だろうか。期限過ぎたらえらいこっちゃ
などなど、「もしも」が頭に浮かんでしまうので、やはり私も【不安】から、予定を頭に入れて「知っておきたい」のです。
私や長男の場合の【不安】は、「先を想像しすぎて怖い」ことから来るものということがわかりました。
【サプライズが苦手】ってどういうこと?
私の例で言うと、何かサプライズでバースデーパーティーを開いてもらうと想像するだけで身の毛がよだちます(笑)
びっくりして嬉しいんですが、恐らく急激に脳内フルスロットルで思考が開始してしまうからだと思います。
・私を見ないで!恥ずかしい!
・こういう時の正しいリアクションは?
・どんな表情したらいい?
自分の顔引き攣ってない?
・まずなんて言ったらいい?
・あー!先に感謝を述べるべきだった!
一時期流行ったフラッシュモブも、なにが嬉しい演出なのか、全く理解できません。
本当に1mmも理解できません!すっごく謎です。
普段、俯瞰して物事を見るので、人の価値観を否定することはしないのですが、フラッシュモブだけは、最上級に謎です…
フラッシュモブが恥ずかしい…について合わせて読む
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HSC&HSPの【変化に弱い】とは、大きな環境変化への【不安】さ!
・席替え、クラス替えが苦手
→ワクワクなんて一切しません。
ただただ毎回胸が苦しくて、別にしなくていいのに…早く終われー!とずっと思っていた。
・年度始まり前後はいつも緊張してる
→子ども関連のこと等、色々変わってバタバタするのが疲れるので、本当は全て投げ出したい。
・新しい職場は緊張ガチガチ
→人見知りに見えないようですが、かなり人見知りで、内心ずっとガチガチです。
しかし、実は人間は本来【変わるのが怖い】そうです。
積極的に人と関わって、環境が変わっても楽しくて刺激を求める人々の方が、変化を遂げていって進化している、まだまだ少数派の人々なんだそうです。
(ホンマでっか!?TVで池田先生が仰ってました)
でも新しい物(刺激・変化)も好きだけど…?
例えば、美味しくても同じラーメン屋に行くよりは、違うラーメン屋に行きたいと思います。
例えば、お気に入りのアロマがあっても、次は必ず違う香りを試したくなります。
例えば、同じ旅行先よりは、違う旅行先を選びます。
例えば、効能が気になるサプリや特定機能食品は色々取り寄せます。
私の場合、「刺激を求める」ではなく、『知的欲求を満たすため』『分析・比較が趣味だから』に近く、一つの物に固執しません。
ストレングスファインダーでも『柔軟性』が高い結果となりました。
HSP/HSCのチェック項目の【変化に弱いですか?】とは、『日常を大きく変えてしまい、心身ともに疲れる事柄』に対してのことを言うのかもしれません。
合わせて読む
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INFPは【変化に弱い】!?あれこれ考えない現実主義者がノンストレス
主人はMBTI診断テストでは、
【ESTP型】の超・現実主義者です。
主人を見てて思います。
「ストレスフリーなんだな…」
あれこれ未来や可能性を常に考えてしまうN型の人…理想主義者の方々は、ストレスを抱えやすい傾向があります。
更に
・内向的(=I型)
・倫理型/価値観重視(=F型)
が相まってしまうと、様々な事柄に気持ちが引っ張られてしまいやすくなるため、疲れやすいと思われます。
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まとめ
・HSP/HSCの【変化に弱い】とは、先々の【不安】を先読みしてしまうから
・自閉スペクトラム症の【変化に弱い】とは、先のイメージが難しいから
・HSP/HSCは感受性が強く、多すぎる刺激が苦手なため、余計な刺激(変化)を内に入れたくないから
・HSP/HSCの【変化に弱い】とは、人生に大きな変化をもたらす事柄に対して強く現れるため、『こだわり』が強いわけではない
・理想主義者より現実主義者(目の前のことだけを考えられる人)は、無駄なストレスを感じにくい
さいごに
【変化に弱い】【変化が苦手】というざっくりした抽象的な表現を、私なりに解説しました。
環境適応力が高い人を羨ましいと感じますが、低い人はつまり『慎重に物事を見極めている』ということ!
リフレーミングをして自分を認めてあげましょう♪
お読みいただきありがとうございます。
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