発達凸凹BOYとの日常

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【弱虫ペダル】【愛着障害】最強の御堂筋翔くんは自己高揚タイプの愛着障害?【優位性への渇望】

弱虫ペダル 御堂筋翔 ブログ 考察 愛着障害

週刊少年チャンピオン連載漫画【弱虫ペダル】の記事2回目です。

今回は、弱虫ペダルの世界の中でのスパイスこと

【御堂筋翔(みどうすじ あきら)】くん

が【愛着障害】ではないか?と感じた点を、御堂筋くんの魅力に迫りながら愛着障害勉強中の私が挙げていきます。


弱虫ペダル前回記事

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御堂筋翔とは?

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学年 京都伏見高校一年生→二年生
タイプ オールラウンダー
愛車 DE ROSA(アニメ版はDE LOSE)
身長 185cm
体重 不明
誕生日 1月31日
星座 水瓶座
血液型 不明
視力 2.0
ゼッケン番号 91(IH)

細長い体躯に薄い唇、低い鼻、変化の少ない真っ黒な目をした、爬虫類のような不気味な青年。
言動も奇抜で、大袈裟にふらふらしたり首を傾けたり舌を出したりと挙動不審。
御堂筋翔 (みどうすじあきら)とは【ピクシブ百科事典】


弱虫ペダルとは、男子高校自転車競技(ロードレース)を題材にした、主にIHで熱い闘いを繰り広げる「友情」「仲間」「成長」がテーマのTHEスポーツ漫画です。

そして御堂筋翔は、爽やかな少年漫画の中では異質な“化け物”のような存在の高校生(16歳前後)です。


高校1年生の初めてのIHで、いきなり壇上の自転車競技の絶対王者·箱根学園に向かって

「箱学、ぶっ潰しまーす!」

と宣戦布告をして周りをどよめかせます。


チームメイトの先輩にすら「ザク(雑魚、どこにでもいる量産型の意)」と呼ぶ、礼や愛想を持たない人物。


主人公の小野田坂道に対しては、

「こいつ、量産型ちゃうな…」
「量産型じゃないメガネ」
「サァカミチィ(坂道)」
と呼ぶなど、強さを認めている様子です。

“まさに外道”な御堂筋くん

常に相手を見下し、敵の弱点をトラウマであろうと調べ上げて利用し挑発を投げかけるといった、スポーツマンシップを欠いたスタイルをとるため、

総北高校·今泉に対し、中学生時代のレース中「君のお母さん、事故に逢ったみたいやで…」と言って失速させて、かなりのタイム差でゴールを許してしまい、復讐心を持たれていた。
(メンタルが弱かった今泉のことを「弱泉」「ポキ泉」「ピヨ泉」「キモ泉」「イモムシ泉」と散々なあだ名で呼ぶ)
時々見せる演技力がすごい。(アカデミー賞もの)


さらに、箱根学園·新開とのスプリント対決に持ち込んだ際に

新開が過去のレースでウサギを轢き殺してしまいトラウマ(PTSD)を抱えていることを調べ上げていた御堂筋。

「♪う~さ~ぎ~お~い~し~か~の~や~ま~……あれ?ウサギ“美味しい”やっけ?轢いたウサギ食べたんやろ?美味しかったぁ?」
と心理戦で追い込む。

もっと「骨と肉が」なんやら言っていて、あまりの酷さにさすがに初見の時は「ぅわぁ…」と声が漏れましたね。



尚、頭がかなり良い。
天候、コース、相手の実力他、状況全てを計算した綿密な作戦や、様々な想定をしていたり、瞬発的な勝負勘が鋭く、頭の切れる実力者でもある。




御堂筋翔くんの『過去』

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そんな彼には悲しい過去があります。


彼の過去の物語は、小学4年生の頃に買ったロードバイクで、お母さんが入院している病院へ頻繁に通う所から始まります。


病院へは自転車で片道2時間かかる山の向こう。
20kmの道程を、夏休みは毎日通います。


御堂筋のお母さんはキレイな京都弁を使うとても優しい人で、御堂筋少年のことを

「すごいなぁ」
「かっこええなぁ」

といつも褒めます。


何かの重い病気にかかって入院生活が長いようで、歩くにも看護師の方の介助が必要な程です。


御堂筋少年にはお父さんはいないようで、親戚の家に預けられています。

優しい親戚の方達だけど、叔母(?)さんは幼い自分の子ども達と、おじいちゃんの介護で忙しそう。

「単3電池が必要」とすらハッキリと言えず、

言いたいことを好きなように言えるわけではない、少し肩身の狭い思いをしながら暮らしていた為、病院へ行くことだけが心のオアシスとなっていました。



御堂筋少年は、身体も細く、小さくて、口下手
自転車以外のスポーツはからっきしダメで、同級生からいつもからかわれ、軽いいじめのような物を受けていました。


でも、お母さんのいる病院に行った日の帰りだけは、心がなんだかぽかぽかして、気持ち良い。

そんな気持ちを例える色は『黄色』だと言います。


そんなある日、お母さんは最後に言葉を言い残して亡くなってしまいます。

御堂筋少年は、始めはお母さんが亡くなったことを受け止めきれず、
「いつもと同じ朝なのに心にポカンと穴が空いてるみたい」と、お母さんの居ない病院に何度か足を運んでいました。

お母さんからの『言葉』

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御堂筋少年は、お母さんからの“何気ない”言葉を一つ一つ、「自分の信念」に変えて突き進むようになります。


(プロのロードレーサーになると聞いて)
「それは楽しみなぁ。
翔ならきっとやれるわ。
歯並びキレイやし。
スポーツ選手は歯が命ってテレビで言うてたで」

→歯をとても大切にしていて、御堂筋のアドバンテージでもある


「これ、翔の自転車?
近くで見たらホンマ速そうやなぁ。」

「素敵な乗り物やなぁ。
がんばり屋の翔には、ピッタリや。」

→子どもサイズのロードバイクのフレームをそのままに、改造して改造して、185cmまで伸びても尚ずっと使い続けている


(初めてロードの大会で優勝して)
「めっちゃ嬉しいわぁ。誇りやわぁ。」

→ロードで「勝つこと」は彼の唯一の「誇り」になる。



「翔がレースに出るところ、見たいなぁ」

→何があっても自転車に乗り続ける覚悟を持つ。
夢はプロのロードレーサーで、ツール・ド・フランスに出ること。

少年時代の夢は、「プロの選手になって、母さんを自転車の後ろに乗せて優勝すること」


「何があっても、前に進むんやで」

→ひたすら前に進む、「何があっても」必ず前に進む、純粋に『勝利』だけにこだわるようになる



病院でもらったお母さんからの『大切な言葉』だけを糧にして、前に突き進む。

その為には「見た目」「愛」「友情」「仲間」「信頼」「絆」そういった“飾り”を全て捨ててきました。

半端な覚悟で自転車を乗る奴や、弱い奴を忌み嫌い、自分の身一つ(魂の入ったただの肉体)と「自転車」だけを徹底的に突き詰める道を選びました。

御堂筋翔の【愛着障害】ポイント

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彼が愛着障害になっているのでは?と感じたポイントは、下記著書を参考にしました。

 

 

回避型(抑制型)の愛着タイプ


回避型の愛着障害(抑制型)を持つ子どもは、人間不信の特徴があり、人と群れるのを嫌い、人を警戒し、人が近寄るのも嫌がります。

上記の図のように、愛情のエネルギーを貯めておける器がない状態です。

医学名では【反応性アタッチメント障害】に分類されます。


インターハイ中に夜の買い出しをしていた主人公·坂道くんに話しかけられてもガン無視していました。
(心の中ではキモいキモいと言いながら)

すぐに「キモい」と言う

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御堂筋くんのセリフと言えば

「キモキモキモキモーーッ!」

「ププッ…自分、キモいで」

などと、「キモい」を連発します。


弱虫ペダルではそれぞれ口癖があるキャラが多く、特にゴール前スプリント勝負ではみんな叫ぶのですが、御堂筋くんは「キモキモキモ~!」とよく叫ぶので、私は【キモキモラッシュ】(ジョジョの奇妙な冒険風)と呼んでいます。
 


御堂筋が「キモい」と言う時は相手が
「友情」「仲間」を大切にしている発言、またはその雰囲気を出している時に発せられることも多いのですが、牽制する時や、【心の壁を作る時】にも言っています。

自分が「キモい」と言われると怒り狂う

御堂筋の特異的な走り方を見た女性客から「走り方キモくない?」と言われたのを耳にした御堂筋は

「は?キモい?バカ女が。バカ女がおる!
キモいとかキモくないとか、まだそんな“飾り”にこだわっとる。
飾りはゴミや、カスや、不要品や!
そんなものにこだわっとる限り、本質は、真実は、絶対に見えてこない!」


御堂筋は見た目や走り方などの表面上での評価である「キモい」「キモくない」は“飾り”であり、

御堂筋の中での「キモい」は、
「一生懸命」「頑張り」「仲間」「友情」等に対することなので、それらとは明確な違いがあるため、自分に対する「キモい」発言を聞いた時はかなりキレます。


彼の理屈で言うと、内面的な「キモさ」は自分自身は持っていないから、 他人が見た目で「キモい」と言ってくることに不服なのです。


しかしその強い感情は、自転車にうまく昇華*1させています。


ちなみに御堂筋が「こいつ、キモくないな」と言うときは最上級の褒め言葉であり、『チームのためじゃなくて、自分のためだけの勝利に貪欲な男』とわかった時だけ出ます。

自己高揚(優位性への渇望)

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ここから垣間見れる彼の愛着障害ポイントとは

優位性への渇望【自己高揚】です。


愛着障害を持つ子どもの中には、相手より優位に立とうとして、いじめの加害者になるタイプがいます。


ドラマやアニメでも、いじめの加害者の家庭環境が最悪なことが多いですよね。


また、最近は
「マウントを取る」
「煽り運転」
「自粛警察(ウレタンマスク警察)」
のように、
「相手より優位性を証明したい」
表れとして、自分が正しいと思い込んだ価値観を押し付けて、結果的に相手を傷つける言動や行動を取ってしまうことがあります。

これらの行動を取る方々は愛着障害の可能性があると、著者は言っています。
(本書には記載はありません)



人を信用していないからこそ、人を盾にして自分を守り、人を動かして色んなことをさせることもあります。


その他【自己高揚】タイプには

  • いじめをして、自分のせいで人が困る様子を楽しむ=歪んだ効力感
  • 自分の命令通り人を動かそうとし、言うことを聞かないと暴れる
  • 自分の思い通りに人を支配しようとする
  • 人に対して、結果的に腫れ物にさわる対応をさせている


小学生だと、学校では問題を起こさないのに、学童保育では鬱憤を晴らすように不適切行動を取る子どもが多くいるようです。


御堂筋くんは賢いので、大人相手には内面バカにしながらも(将来プロのロードレーサーになるために)それなりに言うことを聞き、クラスでは人と関わらないようにしながらもそれとなく過ごし、部活内でのみ、周りを萎縮させるくらいの行動を取っていると思われます。




『籠る』行動

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自閉症スペクトラムを持つ人間が愛着障害を併発させると、『籠る』行動を取ると本書には書かれています。


高校1年時のIH2日目で御堂筋は、最後のゴール前スプリント勝負で、あまりにも歯をカチカチさせたり、喰い縛ったために歯を欠けさせてしまいます。

お母さんから褒めてもらった大切な歯を。


そのコンマ数秒の気の緩みで、他校のエース達に抜かれてしまい、敗北しました。


敗北した御堂筋は、テント内の隅の隙間に挟まって意気消沈してしまいます。

純粋に勝利だけを追い求めてきただけに、かなりのショックを受けたようで、後にチームメイトに自転車部を退部してIH3日目も出場しないと宣言しました。


その際、室内なのにマスク(欠けた歯を隠すためでもある)や黒い手袋をしている描写がありました。

他にも大阪のレースで、おばちゃんが日除けに使う鼻から首元まで隠す布を付けて自転車に乗っています。

黒の手袋は頻繁に着けている様子もあることから、「神経質」な面と「くるまれていること」に落ち着きを得ている可能性があります。


弱虫ペダル 御堂筋翔 ブログ 考察 愛着障害

姿勢の悪さ

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185cmだけど手足が長くてヒョロヒョロした彼は歩いている時は首が前に出てかなりの猫背です。


愛着障害の子どもは、立っている時に身体が揺らいだり、全体的にだらっとした姿勢や身体印象になることが多く、関節が伸びきらない印象があります。

感情の紛らわせ行動

前述した「すぐにキモいと言う」ことも、【感情の紛らわせ行動】になります。

  • 相手を傷つける暴言
  • 意図的なレース中のぶつかる行動
  • 痛そうな怪我をしても痛がらない

(漫画なので、心の強い登場人物達はみんな痛がりませんが)

他の御堂筋くんの愛着障害行動

  • 大声·奇声をあげる行動
  • 伏し目がち、顔が歪む、目をそらす
  • 注意してもヘラヘラした態度で取り合おうとしない
  • 家ではいい子なのに、学校(部活)では不適切な行動をたくさんする
  • 自分が言ったとおりに人にさせ、自分の思い通りにさせようとする

チームメイトの小鞠くん以外は『ザク』と呼び、自分のことは「御堂筋くん」と呼ばせ、お互いのことは番号で呼ばせ合うようにします。(軍隊のように)




さいごに

【弱虫ペダル】の中で必ず居なくてはならない存在が【御堂筋翔】くんです。

彼がいなかったら、“ただの”青春スポーツ漫画だったと思います。


彼がこうなってしまったのは、母親への愛情の渇望が原因でした。

少ししかない母親との大事な記憶だけを糧にして、元々持っている『純粋さ』と合わさり、結果的に歪な性格へと変貌させてしまったのです。


まだ掲載されていない3年生のIHでは、何かしらの形で「仲間」や「信頼」という糧が合わさり、IH3日目の最終ゴールが出来るのでは?と思っています。


お読みいただきありがとうございます。


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*1:昇華···価値のある好ましい形に置き換える防衛機制。

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