今回は『なぜ偏食は起こるのか』『偏食へのアプローチ方法』について考えた記事となります。
発達凸凹の子どもやHSCが偏食になるには、様々な理由がありました。
以前も長男の偏食についての記事を書きました。
なぜ偏食が起こるのか?
認知の偏り
うちの偏食長男も未だに見た目で「食べたくない」と言うことがよくあります。
しかもなかなか頑固で口に入れてくれません。晩御飯を食べない日もあります。
少し前にパエリアを作りました。
2年ほど前に作った時は食べてくれた(多分…)のですが、見たことない料理はまず手をつけません。
長男は「混ぜご飯」が嫌いで基本的に白ご飯じゃないとなかなか進みません。
(昔は全然食べなかったけど、今は混ぜご飯系でも食べられるものが増えました)
長男が好きなエビやイカだけつまんで、他は見事に食べませんでした。
なぜ見た目で判断するのでしょうか?
それは、本人の持つ細かすぎる視覚識別が見た目の違いを判別してしまうからと言われています。
視覚のちょっとした違いに違和感を感じるために知っている物しか食べられないということが起こります。
細かい所をよく見る力
長男はとにかく細かい所をよく見る子です。
現在マスク生活で長らく色付きリップをしなかったのですが、マスクを外すであろう用事があった為に久しぶりに色付きリップをしました。
長男は私に「お母ちゃん唇可愛い!」と言ってくれました。
あんたはモテる男か!
“概念”への理解が未発達
概念(がいねん)とは、「〇〇とはこういうものだ」という認識のことです。
私達は、姿形が変わっても「これはリンゴだ」とわかります。
青リンゴであっても、皮が剥いて切ってあっても、歪んでいたり大小様々でも、匂いや食感はリンゴそのものだし、リンゴはリンゴだからです。
小さい子どもは経験不足から。
発達凸凹の子どもは特に“概念”の発達がゆっくりです。
自閉症の子どもは「目に見える物」のみに理解を示すことが多く、抽象的な物事に対する理解がゆっくりです。
視覚認識が強いために、見た目が「なんか違うな」と感じると、脳が警告を出して手をつけられない状態なのではと思います。
認知バイアス
もう1つ、“認知の偏り”や“認知の歪み”として『認知バイアス』という心理学的用語があります。
偏見、先入観で合理的な意思決定ができないことを言います。
上記のパエリアの件は、こちらの認知バイアスが強いと思います。
今までの培った経験から、「これは(食べなくても)美味しくないだろう」「これはこうしないと美味しくない」など、先入観から決めつけてしまっている可能性があります。
私が高校生の頃に働いていたカウンター席だけの有名なラーメン屋では、胡椒などの調味料は置いてませんでした。
オーナーはラーメン愛が強いので「うちのラーメンはこれが完成された味だから、胡椒や他の調味料はいらない。」という考えでした。
私はその理由にとても納得しました。
たまに『ラーメンには胡椒』と認知バイアスのかかったおじさんがオーナーに胡椒があるかと聞くと、「うちは胡椒は置きません」と言って、口論になることもありました。
主人がこれが強いタイプで、カレーには「生卵とウスターソース」です。
私としてはラーメン屋のオーナーみたいに、「いつも隠し味にウスターソース入れてるし、これが完成した味なんだから、この味で一回食べて欲しい」とお願いしても、「昔からやってきた事だから変えられない」と言われています。
自信作を作った側としては結構ショックなんですがね。
感覚過敏は偏食の原因となる
発達凸凹児やHSC(HSP)にある『感覚過敏』。
これらは食に関しても困り事を発揮します。
嗅覚過敏
- 食べ物そのものの匂いが嫌い?
- スパイスが苦手?
味覚過敏
- ほうれん草の苦味を僅かにキャッチした?
- 食べ物と食べ物の味が混ざるのが嫌?
触覚過敏
- 口に入れた時の食感が気持ち悪い?
- ねとねと、ふわふわ、もちもち、どれが嫌い?
長男が偏食で一番多い理由
見た目や味に対しても偏食になるのですが、圧倒的に多いのが「触覚(食感)過敏」です。
極度のくすぐったがりや、耳掃除や鼻掃除を極度に嫌がる子や、びっくりしやすい子は、「触覚過敏」の可能性があります。
それでも、5歳を過ぎてかなり緩和されました。
嫌だけど何回か挑戦してみたら意外と大丈夫だったという「経験」を積んできたからだと思われます。
それでもやはり食感が受け付けなくて食べられない細かい好みがたくさんあります。(食感が残る程度に炒めた玉ねぎとか)
詳しい食感過敏についてはこちらに
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食物アレルギー
何かにアレルギーがあると、口腔に異常が出る場合があります。
長男は卵アレルギーが強かったため、話せるようになってからは「お口が痒い」と言ってくれるようになりました。
卵が入っていないときでも、アレルギーなのかアレルギーではないのか、自分の身体に受け付けないものを食べたら嘔吐することがよくあるのは、偏食っ子あるあるです。
卵アレルギーのその後
生後3ヶ月の時にアレルギー検査をしたら数値が振り切って「クラス6」と出ました。
医師の指導の下、1歳まで卵は除去をしていました。
1歳過ぎから卵含有クッキーから徐々に慣れさせていましたが(少ない量でも口回りに湿疹ができる)、ある時から卵が入った料理を嫌がるようになりました。
ずっとそれが続いていて、アレルギーの数値も良くなっていて、医師から給食の卵除去食も解除OKが出たものの、全く食べてくれません。
クッキーやビスケットで徐々に食べられるように慣らせました。
「世の中の美味しい食べ物には卵が入っている」と教え続けました。
以前こちらに書いたのですが、アンパンマンの親子丼ちゃんのお陰で、急に卵が食べられるようになったのです!
5歳3ヶ月のことです。
その後、とろろ×生卵の組み合わせが「美味しい!」と食べられるようになりました。
それでも、卵焼きやオムライスなどの白身と黄身が混ざった卵料理は食べたがりませんでした。
そしてつい最近、「チーズたっぷりの卵焼き」を作って、「ほとんどチーズの味やから食べてみ」と言って、いつもなら見ただけで嫌がるのですが、ゲームに集中していたからか食べてくれました。
そうすると「うまー!!」と満面の笑みで言ってくれました!
5歳6ヶ月。卵料理の9割は克服しました。
親も子どもの前で他人に言わないように気をつける
「この子、ピーマン嫌いで食べないんだよね~」とお子さんの前で言ってませんか?
小さい頃はなるべく本人の前で「卵アレルギーだから…」と言わないようにしていました。
確かに「この子、卵アレルギーだから(卵嫌いだから)卵料理食べられないの」と伝えなければならない場面は多かったのですが、出来るだけ耳打ちで伝えていました。
子どもは親をよく見ていて、「自分は卵食べられないんだ」と思い込んでしまいます。
長男は“特に”、よく大人の様子を見ていて、周りの影響を受けやすい子なので、気をつけないといけませんでした。
でもやっぱり勘も鋭く、よく聞いていたり、うっかり手をつけようとした時に慌てた親を見ていたので、思い込みが強くなってしまった部分はあったと思います。
それでも、外出先でマヨネーズが入った物をうっかり食べさせてしまい、口回りが真っ赤になったこともありました。
外食のマヨネーズは生の卵白含有されている可能性があり、外出先ではなくお家で食べようねと、説明しました。
アナフィラキシーを起こす程の強いアレルギー持ちであれば、ある程度の年齢になれば本人に食物アレルギーの認識は必ずしておいた方がいいです。
偏食への対処方法
- 家族が楽しく食事をする
- 食べなくても料理は並べる
よく言われるこれら以外に、我が家で行った対処法です。
椅子の高さを合わせる
足がフラフラしないように足置きをつける。
注意散漫な子に少し効果ありです。
調理方法の工夫
味付け、温度、硬さなどを変えると食べられる可能性が増えます。
作る側はこれを言われると辛いんですがね。もうそんな事やってるっちゅーねん!ってね。
料理研究家じゃないんだからこれ以上の施しようがないわ!という私のお仲間様であれば、お母さんの気持ちが折れますので無理しない方が良いです。
最近の長男は、液体の薬は冷蔵庫に入れると不味いらしく、常温にして飲ませています。
初めて食べる物は最高級に美味しい物を!?
長男の場合、2歳頃はびっくりドンキーのハンバーグは食べてくれたのに、ほか弁にしては奮発したハンバーグ弁当は食べてくれませんでした。
まぁ偏食の激しい子はなかなか頑固で、美味しいホテルビュッフェでも、京料理のような見た目の美しい物であっても、全然食べてくれないんですがね…(笑)
断乳する
乳児限定ですが、かなりのおっぱい星人だった長男も、断乳したら確かに食べる量が少し増えました。
だからと言って過敏さが無くなる訳ではないので、偏食というより少食ちゃんには、ちょっと考えてみるのも良いかもしれません。
無理強いしない
発達凸凹の子どもは特にネガティブな感情をいつまでも持ち続けやすいです。
なので無理強いさせた食べ物は、大人になっても嫌いになる可能性が高くなります。
騙し討ちしない
「これ、ナス入ってる…?」
細かく切ったのに気づかれてしまって咄嗟に嘘をつきたくなりますが、ちゃんと正直に話した方が無難です。
味覚過敏や食感過敏の子は、小さな小さな野菜すらも口に入れた瞬間に気づくことがよくあります。
「お母さんに裏切られた…」と傷つけられた気持ちは一生傷として残りますので、
「ピンポーン!大当たり!よくわかったね!細かい所までよく見てる所本当にすごいね!」とテンション高めに褒めつつ、なんとか一口食べてみてもらうように仕向けた方が良さそうです。
味見をさせる
「はい、ご飯できたよ―」と料理を並べるよりかは、「これ味見してみて」と先に食べさせる方が食べてくれる確率が高いです。
子どもは味見が大好きです。
以前ご紹介した『子育てハック』にも似たようなことが書いていました。
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一緒に料理する、野菜から育てる
よく言われるこれらですが、感受性豊かなロマンチストタイプはかなり効果があると思います。
小学校中学年くらいになるまで待つ
8歳~10歳頃になると食べられるようになることがあるそうです。
反対に20歳になってやっと食べられる人もいます。
大人になってから
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こちらにはHSCが発達凸凹の子と同じような理由で「食べ物の好き嫌い」になる様子が描かれていました。
私はあまり好き嫌いは無かったのですが、トマト(中のぐちゅぐちゅ)と納豆(匂いと味)だけはずっと食べられませんでした。
しかし20歳の時、美容に良いこの二品が食べられないことが悔しくて悔しくて、甘い完熟トマトを買って焼いてから食べたり、納豆と卵とご飯を混ぜて焼いて食べたり、何回か訓練をしていたらいつの間にか食べられるようになりました。
負けず嫌いの性格のお陰です。
元々私が好き嫌いが少ないのは、母親の真似を一生懸命しようとしたことと、好き嫌いの多い姉を冷静に見ていたからです。
「ピーマン苦いけど、何が嫌いなの?」と冷めた目で姉を見て「私は大人だ」と思い込んでいた、すました子どもでした。
サプリやプロテインで補う
最近私と子ども達でプロテイン生活をしています。
足りないたんぱく質をプロテインで補います。
アメリカの「MY PROTEIN(マイプロテイン)」は日本のプロテインより遥かに安い価格で、かなりコスパが良いです。
購入して様々な味を楽しんでいます。
人工甘味料は「スクラロース」で、比較的人工的な甘さは控えめです。
ですが私は人工甘味料苦手なのです。
しかし「ミルクティー」味はあまりスクラロース感なくて、本当に美味しくてオススメです。
日本のプロテインは「アスパルテーム」「L-フェニルアラニン化合物」含有ばかりでした。
MY PROTEINはこちら
香料や人工甘味料が苦手な方は、フレーバー無しタイプがあります。
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私、この紹介コードが、他のセールコードと併用できるのを知らなくて、1,000円損しました…悔しいので良かったら使ってください。
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4~5年前はプロテインは今のように一般的な物ではありませんでした。
長男は2歳まで、どんなたんぱく質も受け付けなかったので、早くからプロテインを知っていたらなぁ思いました。
サプリはもっぱらiHerb(アイハーブ)かAmazonです。
アイハーブはまた記事にしたいと思います。
さいごに
発達凸凹やHSC関係なく、子どもは好き嫌いする子は多いようです。
好き嫌いと偏食は全然違うな~とは思いますが、今の長男は『偏食』ではなく『好き嫌い』の段階に来てるかな?と感じます。
白ご飯に唐揚げ食べて、伊藤園の1日分の野菜ジュース飲んでいれば、栄養素足りるんじゃね?
そんなゆるい気持ちで、偏食っ子の育児は気負い過ぎないようにゆるゆるに頑張っていきましょう!
参考になりましたら幸いです。
【偏食】について、合わせて読むともっと理解できます!
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