今回は『長男が自閉症スペクトラム障害』と診断された時のことについてお話したいと思います。
発達検査~診断までの流れを書いていきます。
「うちの子自閉症?」と気になる保護者の方々の参考になれば幸いです。
*この記事は2020年4月の記事をリライトしました。
『自閉症』とは思っていなかった。
長男の赤ちゃんの頃はこちらの記事のような感じで、
- 目もよく合っていた
- よく笑う子だった
- 最も身近である保育者である私(母)に執着という形でも愛情表現豊かだった
- 社会的微笑も一般より早い
このように、一般的に言われる自閉症の症状はありませんでした。
ですが
- 聴覚過敏
- 感覚過敏
- 睡眠障害
- 偏食
- 激しい癇癪
- 強い人見知り
- 不機嫌な時間が長い
- 不安がり
などは乳児期から表れていました。
かなり育てにくかったはずですが、目もよく合ってご機嫌な時はニコニコとクーイングでお話してくれていたため、「こんなもんかな…」と思い、どこかへ相談することはありませんでした。
一人目育児で、周りに赤ちゃんがいる友人もかなり少なく、親戚にも赤ちゃんがいないため、実質「初めてしっかり赤ちゃんと触れ合った」のは長男が初めてでしたので、右も左もわからない状態でした。
1歳児から通う保育園でも、1歳半·3歳児健診でも指摘はありませんでした。
発語
1歳頃には1つだけはっきりとした発語
初めての発語は「ババイ」(バイバイ)でした。
1歳になる少し手前のことでした。
その後、
おっぱいは「パイ」
アンパンマンを「パン」
バナナは「バ」
ブンバボーンは「ブ」
車は「ブー」
1歳半健診の問診票の「Q.話せる言葉は?」の問いにはこれらを書きました。
1歳7ヶ月に行われた1歳半健診では保健師さんに「ちょっと遅いけど、お母さんと意志疎通できてるみたいだから、大丈夫だと思います。2歳頃になったら言葉が出たか確認のお電話させてもらいますね。」と言われました。
他にも1歳4ヶ月で「あぃえ?」(あれ)や1歳5ヶ月で「パンパーイ」(乾杯)など言えていました。
現在1歳4ヶ月の定型次男とは言葉の数はかなり少ないのは確かです。
言葉はその後ぐんぐん増えた
1歳9ヶ月で「わんわん」「ぎうぎう(牛乳)」「きうきうた(救急車)」「オーアイ(オーライ)」などが出てくる
2歳になった辺りで二語文が出る
かなりの言葉が出るようになる。
身体の発達面
歩き始めは1歳5ヶ月
首すわりは4ヶ月
寝返り6ヶ月弱
おすわりは8ヶ月
ハイハイは1歳
自分の足で数歩しっかり歩けたのは1歳5ヶ月
と、かなりゆっくり発達しました。
睡眠障害
大きくなってから気付きました。
この子は「睡眠障害」だったのだなと。
大きくなってからは強めの夜驚症が2回ありました。
その他よく悪夢に遭いやすく(悪夢の記憶が鮮明)、よくうなされています。
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偏食
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2歳すぎるまでたんぱく質類が一切摂れませんでした。
触感への過敏さが強く、5〜6歳まであらゆるケーキ・ドーナツなども食べられませんでしたが、6歳頃にかなり良くなりました!
発達検査までの流れ
『発達障害の検査』はどの病院でも混んでおり、予約は数ヶ月待ちと言われます。
そんな中、長男は成長ホルモンの病気で定期的に市立の総合病院へ通院していたので、担当の先生に「発達が気になるのですが…」と言いました。
小児内分泌科の先生は、病院の中でもお偉い先生なので、「じゃあ担当の先生(小児神経科)のとこに予約入れとくから話聞いてみて」と言われ即座に予約が入れてもらい、「3ヶ月待ちみたいよ」と言われていたけれど、実際小児神経科で診察してもらうと、10日後に発達検査の予約ができました。とてもラッキーだったと思います。
発達検査を受けた日
医師ではなく検査者の心理士さんと面談。
まずはじめに軽く「困ってる事」を聞かれます。
暴力、暴言、癇癪。その他色々。エピソードトーク。
話をしている最中、長男は発達検査で使う道具や置いてた色えんぴつで乱雑に遊ぶ。
危なっかしいし、目に余るくらい酷い使い方でとうとう心理士さんからも優しい注意受ける(^_^;)
途中、私と次男は退出して、長男と検査者の二人きりで発達検査開始。
積み木やビーズと紐等の道具やその他色々あったけど、外に出たため何の検査してたかはわからない。
「すごいすごい!」と褒めてもらってる声がたくさん聞こえてきました。
結構な時間待ちました。
発達検査が終わり、また呼び出されて、次は決まった質問内容に沿った問診を受けました(PARS-tr)。
“過去はどうだったか”
“今はどうか”お答え下さい。と言われました。
「同じ所をくるくる回りますか」
「パターン化した行動は好きですか」
「極端な偏食はありますか」
「特定の物や音に異常に怖がりますか」
などの質問に答えていきます。
全部で1時間半くらいでした。
PARS-trとは?
自閉症の特性と支援ニーズを評価する面接ツール
①自閉スペクトラム症(ASD)の発達・行動症状について母親(母親から情報が得がたい場合は他の主養育者)に面接し、その存否と程度を評定する57 項目からなる検査です。
②PARS-TR 得点から、対象児者の適応困難の背景に自閉スペクトラム症の特性が存在している可能性を把握することができます。
③幼児期および現在の行動特徴を自閉スペクトラム症の発達・行動症状と症状に影響する環境要因の観点から把握します。基本的な困難性に加えて支援ニーズと支援の手がかりが把握できます。
④半構造化面接により発達・行動症状を把握することを通じて養育者の対象児者に対する理解を深めることができます。
PARS-trの診断結果
2週間後、診断結果を聞きに行きます。
診断は医師のみから用紙を渡されて説明を受けました。
今でこそPARS-trという問診のツールを使われていたんだなとわかりましたが、この診断結果を聞くまで「ADHDの検査をしている」と思い込んでいました。
発達検査の前の診察で、「ADHDが気になるので発達検査をお願いします」と伝えていたからです。
自閉症発見ツールであるPARS-trでは、~41点の点数がつけられますが、幼児期だと9点以上だと発達障害の“疑い”があり、20点以上だと「自閉症スペクトラム障害」の“可能性が高い”と言われます。
長男は24点でした。
現在は『高機能自閉症』や『アスペルガー障害』や『広汎性発達障害』は全て『自閉症スペクトラム障害』という診断名に変わっているので、詳しくどの名称かはわかりません。
発達検査の診断結果
4歳10ヶ月当時の診断結果です。
(DQ(発達指数)=IQ(大人の知能指数)であり、平均値は100)
- 運動能力→「3歳半相当であるけんけんぱ」ができなかった以外は運動面は問題なし
- 認知·適応能力→DQ88 検査者の模倣ができなった課題が2問あったが、絵カードだと課題がクリアできた。
- 言語·社会能力→DQ97 言語能力はおおよそ平均値だが、4数復唱出来なかった。(検査者の模倣が出来ない)
指の数は数えてからでないと数がわからない、左右弁別がおぼつかないなど、ボディイメージが確立されていない。
エピソードとして、「テレビで誰かが怒られている場面が怖くて逃げてしまう」という話をしました。それと、「模倣が苦手」&ボディイメージが確立されていないのが合わさり、『自己と他人が未分化』が問題と言われました。
発達に大きな遅れはなく、集団場面の経験などで成長する可能性があると書かれていました。
結果、全領域DQ91でした。
(これがDQ70以下だと知的障害認定となり、療育手帳が支給されます。)
認知DQ88と言語DQ97という、差が9もあることは少し問題?があるそうです。
→【追記】WISCでは凸凹差39という結果となりました。
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さいごに
発達障害/発達凸凹な長男くんの診断までの流れでした。
私自身、「長男は自閉症なのか?」という疑問があるが、【自閉スペクトラム】であるのなら納得しています。
またこの後も右往左往し、ADHDへと診断は変わりました。そして現在は診断書では、『ADHD・ASD・学習障害』とついています。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の疑いがある子をお持ちの方の参考になれば幸いです。
【その後の話】
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