発達凸凹BOYとの日常

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【ADHD·ASD】発達障害児にはボーイスカウトは合わない!?諸費用や発達障害児の親の負担について赤裸々ブログ【反抗挑戦性障害】

ボーイスカウト 発達障害 ASD ADHD 親の負担 ブログ

子を持つ親なら一度は聞いたことがある


ボーイスカウト
または
ガールスカウト


“発達障害を持つ子は
果たして活動に参加できるのか?”

発達障害育児をする界隈の方は非常に気になると思います。

私もその一人で、日夜検索したり、何年も悩んだりし、そして2023年3月に体験を2回、そして2023年4月より入隊しました。


自然と触れ合い、社会性や自主性を身につけられるというボーイスカウト!
発達障害児・ADHDの我が子に合うのでしょうか?!

この記事の内容は、日本のどこかで子育てしている親としての率直な【実録】であり、全ての発達障害児およびボーイスカウトの全ての団体に当てはまるものではございませんことを注意書きとさせていただきます。

ボーイスカウトの活動内容〜意外と自然の触れ合いは少ない?〜

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ゲームに没入せずに自然と触れ合って欲しいと思って始めた習い事でしたが、通常の活動も思っている以上に自然との触れ合いは少なく、決まったプログラムに沿ってミッションをクリアする仕組みが多いと感じました。

図書館や市役所に集まるだけの集会の日も月に1回あったり。

街っ子なので、街を歩いて写真のスポットをチェックしたり、公園の中から隠してある何かを探したり、学校のグランドゴルフに参加したり。。

飯盒炊爨は年3回ほど。しかもガッツリ作る感じではなく、ご飯の上に何か乗せて炊くなどです。コロナの影響があったからか大皿ではなく個別。子ども達が切ったりする調理はありませんでした。

ビーバースカウトは自由なことが多いようですが、カブスカウトは『キッチリ』することを好まれる印象を受けました。
これも所属の団や、隊長の人柄によって変わるみたいです。



素人がびっくり!ボーイスカウトのいろいろ

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https://www.scout.or.jp/cs/ボーイスカウト日本連盟より

・宗教団と、無宗教団がある
・団歌という軍歌のような歌声のmp4が共有される
・スカウト(子ども)を率いるボーイスカウトのリーダー(隊長)や副長達は無給(でも毎年育成会費というのは全員支払うらしい)
・初期費用が結構かかる→21750円でした
・月々の隊費は2000円でした(団によって違う?)
・制服はレンタルさせてもらえたが、靴下(800円)は購入
・もらうワッペンは親が付け外しする必要あり→地味にめんどくさい
・カブブックという家でやってくる宿題みたいなのがある(どれだけ社会性あることを身に着けたかみたいな本)
・年2回ほどある保護者用講習会を受けたら副長の資格をもらえるらしい(やめにくくなるという噂…)

ホームページだけじゃわからないことだらけ。
結構団によって、毛色が違うらしいです。

リーダーとなる人はボーイスカウト内の発達障害児を育てる保護者による、発達障害の子どもを受け入れる講習も受けることもあるそうです。

発達障害児にボーイスカウトは合うのか?

入ってまだ4ヶ月。。
結論を出すには早すぎると言える段階ですが、今のところほとんどの活動には参加出来ていました。

そして決定的に
【これは無理だ】と思った出来事がありました。
それは『舎営』です。

舎営✕不安障害の子ども✕全日同行する母

舎営とは、ボーイスカウトの言う『お泊り』に当たるものです。
場所は、ボーイスカウト管轄の小さな小屋のような活動センターだったり、市営の野外活動センターのバンガローで泊まることも。
もっと大きな子どもなら、テント泊もするそうです。

まだ入隊して4ヶ月、2回も舎営をしました…入隊するまで知らなかったのです。年1〜2回だと勝手に思っていた。
もらった一年間の活動予定表には【年4回】舎営がありました。
(ちなみに舎営のお金は別途必要です)

これだけでも驚きだったのですが、なんと私(母)も全日同行

★長男は3年生なのでカブスカウトとなり、1〜2年生のビーバースカウトのように、“本来は”親の同行は必要ありません。

なぜ全日同行したかというと
『長男が泣いて拒否したから』なんですね。


「お母さんが行かないなら嫌だ!行かないぃぃぃ!」

癇癪っ子の泣き声はそりゃもうすごいです。しくしく可愛くは泣きません。

そう。長男はかなりの「不安持ち」
若干の母子分離不安もあり、今はまだ軽い状態ですが、全般性不安障害と医師からも言われてます。

でもまぁ、長男は3年生から始めたばかりで慣れていないから仕方ないかと、舎営以外の活動にもついていきます。
普段の活動は1ヶ月に2〜3回、日曜日。

舎営を2回経験し、ほとんどの活動に着いていき参加した結果…

結論を申し上げますと
長男イチ、そして私にもキツかった。


▶▶不安障害について
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長男イチのデータ

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【ADHD】【ギフテッド】こだわりが強い·頑固·自己主張が強い·指示に従わない子の行動の起因を改めて考えた【発達凸凹】 - 発達凸凹BOYとの日常

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▶反抗挑戦性障害疑惑あり
【ADHD】反抗挑戦性障害とうちの子 我が家の幼児は癇癪・暴力・暴言がすごい - 発達凸凹BOYとの日常


他にも彼には
発達性運動協調障害(DCD)があります。

運動能力は高いのですが、身体の上下の使い方がぎこちなかったり、左右別の動きをすること(粗大運動全般)や、微細運動全般を苦手としています。

また、こんな性格をしています。

・激しい内弁慶、過剰適応しがち。家では毎日癇癪を起こす
・友達相手には「我慢」をしてハッキリと言えないこともあるが、大人には口答え、屁理屈、茶々入れがすごい
・素直さがない
(屁理屈は臆病さと不安を隠す本人の知恵でもある)
共感性が高い(自他の境界線が薄い)物語に強い興味
・その割に自分が当事者になった途端、相手の気持ちを考える余裕がなくなり、全く立ち回れなくなる
・他人の感情は機敏に反応できるのに、自分の感情に鈍感でわからない。
明るく社交的で、積極的に同年代の子どもと関わるが、好きなことの話をしすぎるきらいあり。相手を「友達」と認めるハードルが高い
・嫌われることに不安を感じるため、お友達に悪さをすることはない
興奮すると自分をコントロールできずやりすぎることも


衝動性・不注意が高いADHDと、軽いアスペルガー(ASD)、思慮深さと慎重さと繊細を持つHSCが混ざり合ったような性格です。

早起きして釣りは発達凸凹長男にはキツイ!!

舎営の話より少し前、朝6:00に駅へ集合して、1時間半くらい先の遠くまで釣りに行く活動が発表されました。(時間は月1回のミーティングまで知らされておらず、こんなに早いとおもわずにびっくりした)

発表からは私は、事前準備として繰り返し、繰り返し、「この日はこの流れでこうするよ」と、口で説明したり、絵に書いて説明したりしました。

見通しの弱さ、ワーキングメモリがとても弱いため、不要な癇癪を避けるためです。


しかし当日、あまりの早さに大癇癪…
「まだ寝る!」「行かない!」と言っては起きず…

前日の夜のお風呂の中で、翌日の予定を和やかに、意見を言いながら話したじゃないか…(´;ω;`)


「お父さん、お母さん自動服着せ替え機〜♪」とノリノリに明るく振る舞って服を着替えさせようにも、暴れて蹴られて15分ほど癇癪。

諦めて放置…しかし長男はフローリングの上でも寝ようとする。
遅刻だ。みんなで乗る電車に間に言わないから、LINEの連絡網に遅れると言うことに…。

もっと早起きをし、事前準備をしていた私は唐突な哀しみや無力感に襲われた。
私だって眠すぎて吐きそうなのに。

他の子は、同じ3年生もみんな早起き頑張って駅に向かえたのに、発達凸凹育児ってだけでいつもこう。いつも取り残されたような孤独感。ああ、海の底で物言わぬ貝になりたい。


結局長男はいつもの時間に機嫌よく起きた。そしていつものように「ゲームしたい」と言った。とても腹がたった。
もちろん、休みにしてもらった。色々あってこのあと私は過呼吸起こした。

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発達凸凹育児✕精神不安は私が。

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一泊二日の春の舎営はなんとか終えた私ですが、2ヶ月後には夏の舎営が控えてました。
ビーバースカウトからではなく、カブスカウトから始めた長男には目まぐるしい日々でした。

先述の釣りの件もあり、ほとんどの日曜の休みが消えていた私の心はもう気力を失いかけていました。

が、しかし。活動するのは長男だからと自分に鞭打って孤軍奮闘。


今回は2泊3日。正直私は全日参加したくなかったのですが、長男は不安障害や癇癪を起こしたことを考え、結局全日参加。次男は夫に2日目から連れてきてもらう計画を立てました。
(他の保護者はデンリーダー(保護者のリーダー)以外は1日だけ、などの参加でした)



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夫は土日祝休みがないシフト制の仕事です。
休み希望を取ってもらいますが、さすがに土日祝三連休は会社の人に迷惑掛かるので無理でした。
頼れる祖父母もいないので、次男は連れてきてもらうことに。


隊長からは私は、夫が来るタイミングで途中から帰る提案をされた。
私も「普通の8歳の男の子」を育てていたら、お願いしますっ!と長男を任せられた。

夫とも何度も話し合った。
「○○が帰ったら長男まで帰る!と言い出すんじゃないか」
「こっそり帰ったらパニックになるだろうし…」
「予め説明しても「行かない!」となるしな…」


この提案は隊長から2回ほど強くされたことにより、私はINFP的ぐるぐる思考と、長男の懇談2箇所と、やや問題ありの次男の懇談が続いたことで精神的に体調が悪くなり、日常生活を押しつぶされ始めた。


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発達障害の知識のない人に、長男を預けられるのか?
・私が不安症すぎ?私が長男の成長を阻害してるのか?
・注意散漫のADHDの長男だ。前回の舎営もこっそり手伝いをしなければ回らなかった。今回もできるとは限らない。
私がついていくのは甘やかしと言われてる?
・まだ活動を始めて4ヶ月も経ってないんだもん。不安なのは当たり前。特に長男をよく知ってのは私達両親…他人にとやかく言われたくない。
・でも、今の私はボロボロだ。長男から離れたい。長男が私と分離するため、自立のためにボーイスカウトに入隊したのに、本末転倒?

私はこの頃から既にボーイスカウトは「私と長男には向いていない」と感じるようになっていた。

隊長も言っていた。
「ボーイスカウトの親は子どものことを全力でしてあげることに苦に感じない人が多い。」と。


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私はそんな立派な“子育て”ができる人間じゃない。

ただでさえ発達障害の長男のことで数ある施設とやりとり、懇談、送迎、学校の支援担のフォローまでして、仕事もしてる。
さらに次男にもやや問題ありで保育園ともやりとり。私1人だ。

月2〜3回(+毎月ボーイスカウトのZOOMミーティングがある)と言えど、仕事の休日に自分の趣味の時間が削られていてストレスが溜まる。
次男をみるだけ(長男より数倍ラク)の夫が憎く感じるようになる。

生活に軋みを感じ始めていた。





発達障害児を育てる親にキツイ決まりその①→【自分のことは自分でしっかりやります!】

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ビーバースカウト(小学1〜2年生)と違って、カブスカウト(小学3〜5年生)は
【自分のことは自分でしっかりやります!】
というルールがあります。

これが、発達障害の子を持つ親をかなり苦しめます。
実行機能障害のADHD児を育てる親にはかなり堪えた。


CHECK!実行機能障害とは…物事を計画して、実際に行動に移すことがむずかしいという症状


隊長らから口酸っぱく、何回も言われるのです。

普段から長男との生活は、アイテムを使ったり、ご褒美制度を取り入れたり、毎日怒鳴りながら、日常生活をなんとかこなしてる状態。
しかし、長男は実行機能がADHD児の中でもかなり悪い方だと思う。ワーキングメモリがかなり低い。(WISCでWM69)彼は重度のADHDなのだ。


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・時間の感覚がなく、時計を読めない。(興味ないから覚えないのか?ディスカリキュア(算数障害)由来なのかは不明)
・ワーキングメモリが低すぎて今日何をしてきたかも覚えてこなければ、明日することを何度も聞いてくる。(ホワイトボードの1ヶ月カレンダーを見ることもしないし、読めない!と見る前に諦めて泣き喚く)
・朝起きてすぐと、帰ってきてからすぐするYou Tube or ゲームをするルーティン(こだわり行動)は何が何でもしないと動かない(「今日は先に風呂に入ろう」は聞かず、癇癪起こす毎日)
・ゲーム等時間超過しがちな挙げ句、勝手に寝始めて風呂も2日入らなくても平気でいる
・ゲーム等の時間は本来の約束やタイマーを破る日もしばしば
・かと思えば22時頃まで起きていたと思ったら急に掃除を始めようとする

実行機能が弱く、概念的理解力がなく、時間感覚が育たず、先に起こる未来の想像ができない。

まさしく『ケーキを切れない非行少年たち』に出てくる境界知能の子どもたちのようだ。



そして、家では完全スイッチを切る。
外面は良いので(過剰適応する)、家の長男は別人だ。
スイッチを切った彼に、自分の興味を持てないことに注意を向けさせることがどれだけ難しいことか。(マジで世界中の人にADHD児育ててみて欲しい)

定型発達児と発達障害児のちがい


カブスカウトは、通常の活動の準備から舎営の準備まで、自分で用意することが基本です。
これは、「定型発達の小学3年生」なら当たり前にできることです。

小学3年生だった自分を思い返したら、当然のようにやっていました。
父との風呂を嫌がるのも、爪切りも自分でするのはこの頃からだったと記憶しています。

女の子ならすぐできるだろうし、まだ落ち着きのない男の子でも、多少の声掛けをしたら動いてやってくれるでしょう。


ただ我が子は
【超絶ADHD男児】ですよ。

家で準備をする際も“やめようと思っても、どうしてもやめられない”ゲームやYou Tubeから目を引かなければなりません。

普通の子と脳の回線が違うので、注意を向かせること、興味を持たせることにか・な・り!苦労します。

さらに、「準備の先に待ち受ける楽しい未来(ボーイスカウトの活動)」を提示しても、先の想像力が働きません。

そして、ゲームやYou Tubeを中断させ、無理に注意を向かせても、集中が長続きしません。

そして、聞いてるかの確認をしながらやる。
…を繰り返していると、イライラしてきて癇癪に繋がります。


これが『毎回』です。
学校の準備を含めたら『毎日』です。

ADHDの子を育てて欲しい。

どうしたらこの子が『自律/自立』できるのか?
先の未来に不安を抱える生活を。

CHECK!ADHD男児との生活は、毎日の日常生活が戦闘

舎営の準備と、発達障害息子

通常の活動の準備は結局、「これはここに入れてるよ」と確認していましたが、舎営はそうはいきません。

私たち保護者やボーイスカウトの隊長らと、スカウト達(子ども)は別行動です。
当然、部屋も子ども達とは違う部屋です。(カブスカウト以上)


部屋からの移動も子ども達の力だけでやらなければなりません。

そして、部屋で子ども達だけの環境の中で、バッグの中身が自分たちで把握できるよう、『口酸っぱく』自分達で準備するよう、親も子も言われています。

しかしADHD長男。
舎営だろうが関係なく、相変わらず上記の状態…
お互いヒートアップし、準備だけでもうクタクタ…


大きめのジップ付き袋を購入し、長男でもわかるようにと服(下着や靴下も含む)は1日ずつ分けたり、洗面グッズやタオルも袋に分け、ディスレクシアの長男でもがんばって読めるようにとひらがなで書いていきました。

ADHDあるあるは、カバンをひっくり返しても“見えていない”のです。どうやら網膜に映っているのに認識していないと、海外の研究結果にもありました。これがADHDです。

イライラしながら確認作業をする長男と、これ以上の施しがないようにと私なりの準備万端で舎営に臨みました。



始まった舎営!ADHD長男が2泊3日に参加

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行きの電車やバスでも多少はしゃぐものの、わりと良い子にできた長男。
家族だけだと、疲れたら所構わず癇癪を起こしますが、外面気にする長男はがんばって歩きました。


舎営場に到着し、部屋に大荷物をを運ばなければならないところでこっそり癇癪勃発。
傾斜激しい山道の中にあるバンガローに、2泊3日の荷物を子ども達だけで運ばなければならず。

長男は発達性運動協調障害のせいなのか、学校のスポーツテスト結果でも握力が平均の半分以下ととても弱かったので、それも原因にあるかもしれません。

他の子が重くてがんばって運ぶ中、1人だけ最後に取り残され、泣き喚いています。
見えないところで私が手伝いをしながらなんとか部屋に運び込みました。

発達障害児を育てる親にキツイ決まりその②→【口頭指示が多い】


そして、思ったことが
何を持っていくか『口頭指示』の多いこと、多いこと…。

「まず部屋に荷物を置いて、その中から○○を持ってきてください」
くらいならいいものの…(長男はこれも覚えられなくて無理だが)

「部屋に戻ったら、△△して、そのあと○○と○○と○○と○○と○○と○○を持って下りてきて下さい」
のときもあった。

人よりワーキングメモリがかなり低い長男(WMは軽度知的障害ほど)には、口頭指示ほど頭に入らないものはありません。
発達障害児には口頭指示は辛いのです。

そして何を持っていけばいいかわからない、このあと何をしたらいいかわからなくなったら、子ども同士で解決するように言われます。
弱小の団なので、一つ年上の組長頼りです。

CHECK!定型児中心のため、構造化(TEACCH)はされないのが当然の世界です。

キツ〜いプログラムもボーイスカウトの醍醐味!?ハイキング

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1日目の夜、シャワーを浴びたあとに天体観測と表してキツいキツい山登り(階段登り)がありました。
私も自分の体力の無さに悲しくなるくらいキツかった。1段1段が高い階段の、すんごい段数上がらされました。汗だく。

長男も泣き言言いながらも登りきりました。
(あいにくの曇り空で天体観測ができず)


2日目の朝、朝ご飯食べずに朝からハイキングでした。。
長男はお腹痛いと言って行かなかった。筋肉痛?精神的に?

出発前から長男に対する他のスカウト達からの「ずるい」という空気感が伝わった。


それでも私はハイキングに参加することに。
違うルートで、違う階段を登り登り登り…朝からキツかった。

子ども達もかなり辛そうで、持参したサンドイッチは半分以上残す子が続出。
私は他の子どもたちのサポートに努めた。


帰ってから鏡を見たらお尻がヒップアップしていたよ。


ハイキングから戻ると、長男はお腹が痛くなくなったらしい。
少しそこから長男だけ「仲間」から外れたようなよそよそしい空気が流れた。

CHECK!舎営に参加したら最後。
保護者は見守りをする役割がある。

発達障害児にはキツい叱責も多かった

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「少人数ののびのびとした団」という売り文句のところに入ったけど、やること決まり事はやはり多い。
自然と遊ぶ時間は意外と少なかった。

長く遊ぶ時間が取られていた2日目の川遊びでは「水が冷たいのが怖い」とあまり入らなかった長男(^_^;)→実は水泳教室も同じ理由で1年足らずで退会しました。
2人1組になった子はつまらなさそうに他の子と遊びに行く。


3日目、長男は動けなくなった。

そう。これが怖かったのだ。


何かをきっかけに拗ねて動かなくなった。
炎天下の陽射しの中、長男は座り込んで動かない。

途中参加の次男の対応で、私は何が原因かわからなかった。
(後日長男に聞いても理由はわからず)

責められれば責められるほど、長男は動かなくなる。
この長男はかなりめんどくさいのだが、少ない対処法を知る私が声を掛けようとしたら手を出すなと隊長から私が叱られる…。
完全に目の敵にされている。見守るしかない。


でも周りは誰も長男に近づかずに、隊長は遠くから叱責してるだけ。「そんなんじゃダメだ」「君は大人にならないといけない」
リーダーが怒るんだから、子どもたちも保護者も黙るしかない。
みんなで黙って長男を見ている。

CHECK!我が子が糾弾されている構図を見て、心が折れない母はいない。
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年配の女性隊長は、MBTI診断で言うESTJだ。
INFPの私の正反対のタイプ。
論理的思考能力の高さから、あまり心の配慮はないのだ。

悪いのは長男だと思う。
普段は一見普通の、おしゃべりで活発な子どもがする行動だ。

この行動は、障害児教育をしていない人から見たらただの『わがまま』にしか見えない。
一発でこの性格を見抜いたのは、LDセンターの言語聴覚士さんだけだった。


▶▶長男の性格も分析されたディスレクシアの診断の記事
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長男は感受性が強すぎるあまり、刺激をそのまま受け取ってしまう。
多分脳内で疲労や処理が追いつかずにパニック起こしてる。
そして気持ちの切り替えには定型児…いや他の発達障害児の数倍の時間を要する。
さらに、反抗挑戦性障害の気があるため素直になれない。
だから余計動かない。
私からの声かけは決して許されない、地獄のような時間だった。
 

▶▶5歳時点での反抗挑戦性障害の記事はこちら
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発達障害児を育てる親にキツイ決まりその③→【学校教育の悪いところ…しっかり者に負担をかける】


帰りの準備。
大きな荷物を車へ運ぶ時間になった。
それでも長男は動かない。

私が長男を気にかけようとしたら、まるで威嚇する猫のように隊長に即座に注意される。
私は自分の荷物を運ぶように言われ、長男を置いて従った。

とうとう大きな荷物は長男のだけとなった。隊長は、同じ組の組長(4年生)が持っていくように命じた。
真夏の炎天下。なかなかの距離。
たった一つしか歳が違わない子に、他人の荷物を運ばせる。

その子はイヤイヤ運んでくれた。

隊長らはその組長が一皮剥けたと喜んだ。

異常な光景だった。
私はただ、その子と、その子の母親に平謝りするしかなかった。

自分の子が庇護対象であると再認識させられた。


ボーイスカウトでは事あるごとに
「組長に聞きなさい」と言っていた。

大人たちが関わらないルールらしい。

CHECK!組長になる子どもは、他の隊員のお世話をする必要がある。



私はずっと思ってきた。これは学校教育の悪いところだ。と。

支援の必要な子がいつの時代にもいる。そこで、その子と少し仲良さそうに見えたしっかり者のお世話好きな子に担任の先生が『空気』でお世話係に任命する。
はじめは優しかったその子も、支援の子のお世話が繰り返され、負担で辛くなることがある。


このあと組長は、不機嫌になった。
少しの間口を聞いてくれなくなった。
当然だ。まだ9〜10歳の男の子だ。
舎営の間、なんでもかんでも、ずっと長男の尻拭いをさせられてきた。



「朝○時に副長が点検します。それまでに制服に着替えて布団を畳むように!」



3日間、長男のせいでこの組は時間通りにできなかった。
他の組はできていたのに。

私もコンサータ服用させるために毎朝見に行ったら、長男だけ制服に着替えられず、パジャマのままぼーっとしてる。長男の布団は他の子が畳んでくれたりしていた。

発達性運動協調障害だから、ボタンも苦手。ベルトも1人でつけられない。(何度教えても上手くいかない)
だから制服着る前にやる気を無くして、小さな不適応を起こしていたのだろう。同年代手前だから癇癪は起こさない。


あれほど周到に準備した“つもり”だったが、長男には見えないものだらけだったらしい。シャワー浴びるのにタオルを持参しなかったらしいので。


私(母)から離れても、できないものはできない。
それが発達障害なんだから。


私は明るく、周りの子どもたちに謝ったり、話しかけたり、理由を説明して日頃の感謝を伝えて、長男の代わりに信頼を得る方法しかできなかった。

母の決意と発達障害児育児


長男は超絶頑固なので、みんなが昼ごはん食べ終わる時間まで1人行動。ご飯も食べずにいた。

隊長から嫌そうに、私に長男分の弁当が手渡された。
「熱中症で倒れると困るから食べさせて」と。


私が近づいても相変わらずな長男だったが、少し話をし、私は耐えられなくなって泣きながら想いを口にした。
「暑かったね、辛かったね。もう、(ボーイスカウト)やめよう。」
そのあと、あれだけ拒否したお弁当は食べた。


もうここに居場所はない。
長男ほどの重度の発達障害児は、定型児の習い事をさせちゃダメなんだ。

発達障害児の育児、
いろいろ習い事の見学にも行ったけど、辛くなることばかりだったなぁ…。

長男みたいな子は個別のデイしか無理だと思った。



甘やかしてない!これが長男なんだ


私は時々ESTJの女性隊長から『甘やかしている』空気を感じ取った。

ESTJは自分の経験論で進む人々だ。自分の子どもはこうだった、今までの子どもはこうだったで結びつけがちな人々だ。


私も子育てするまで知らなかった。
発達障害児の育児が、こんなにも孤独で、こんなにも周りにわかってもらえないことを。
だって見た目は普通、長男は自閉症濃度も薄いので、おしゃべりの仕方も一見普通に見える。


別の通常のボーイスカウト活動中に、長男が動かなくなることがあった。
原因はプログラムにあったクイズがわからなかったから。あの場にいた誰もが原因が特定できないタイミングで不適応を起こした。


そのときは1人だけ他の子よりもかなり遅れた。
始めは私と、長男と、サポートの人と3人でどうしようも動かない長男を待つしか無かった。

隊長が戻ってきてくれた。動かない長男のお尻を叩きながら(比喩)なんとか歩かせてくれた。長男は隊長が戻り身が締まったのか動くようになった。


隊長は辛くて消えてしまいたい私に気づき、優しく手を差し伸べてくれた。
私は「子育てが辛い…」と涙を流した。


長男の居場所になるかもしれない人。
わかってくれる、と思った。
でも、わかってくれていたわけではなかった。

「あの子はやればできるから」と言われ続けた。
まるで、今まで私が甘やかしてきたみたいに。


他の発達障害の子のママさんと話をしたら、幅広い価値観で物事を見ない人だと、そのママさんも色々たくさんの違和感を感じていたらしい。
発達障害の子の育児をしている人にしかわからない苦労は、結局はわからないんだと。

隊長は、自分の子ども達も成人してきちんとお仕事もしていて、さぞご立派に子育てをされてきたのだろう。

しかし私たち発達障害児の親は、スタートラインから違う。そこまで辿り着こうと、どれだけ親が勉強して知識をつけ、どれだけ社会から阻害されている実際を見てきて、どれだけ泣いてきたのだろう?

学校教育で“できる子”が褒められる世界だった

舎営では良くできる4年生男児の年長の弟も一緒についてきたのだが、その子は適度に子どもらしいのに、とてもよく話を聞ける空気を読める子だった。


対して年中の次男は、わりと暴走列車(^_^;)

年長の子は事あるごとに褒められていた。
できる子は違うなぁと感心したのと同時に、みんなそれぞれの個性よりも『学校教育で褒められる子』が褒められる世界だった。
私はそう感じてしまった。


実際入ったからこそわかる!ボーイスカウトをするのに向いてる人まとめ

向いてる親・ある程度の財力と余裕が必要
→貧乏暇なしな私達家族には向いていなかった
→専業主婦の家庭なら自由が利くだろうなと思った
・土日祝休みの仕事の家庭
・子どもと一緒に活動を楽しめる人
・子育てが趣味な人
・インドア趣味よりアウトドア趣味の人
・役員活動が苦にならないタイプの人
→保護者のリーダー(デンリーダー)になれば、全日程ついていき、隊長ら不在の中で引率は当たり前にすることも。役員みたいなことをしてとても大変に見えましたが、子どもが心配でついていきたい人はいいかもしれません。

向いてそうな発達障害児・素直さのある子
・従順さがある子
・活発な子
・時間通りに動ける子
・実行機能が鍛られている子
・悪ガキタイプでも怒られても平気な子

長男は口答えが達者なので、副長とケンカしたこともあります(^_^;)


学校では自信が身に付かない子どもの自信になったという意見や、

親に無理矢理入れられたからずっとやらされてたという発達障害当事者の意見もありました。


最後は、団の空気や隊長の人柄によって大きく変わることがあります。
まるっと包みこんでくれるような人に当たればどんな子も楽しいかもしれません。


さいごに

学校、デイ、ボーイスカウト。。行く前は行き渋りを毎回していた長男。
唯一彼が行き渋りしないのは、自由な個別の運動系デイだけです。


なので、長男は辞めることに抵抗はありませんでした。


長男に舎営のことを振り返ったら『迷惑をかけてしまった』自覚を持っていました。
自尊心が傷ついたかもしれません。


私が一番キツかったのは『これから1年間ずっと組長の男の子に負担をかけること』でした。

重たいバッグを持ってくれたその子に言いました。
「ごめんね。ありがとう。長男はもうボーイスカウト難しいと思うんだ。辞めようと思う。」
その子は頷きました。

同じ組の子も、長男にマイノリティの“違和感”を感じていたことだと思います。



長男の場合、定型発達児に混ざっての習い事は、もっともっと遠い未来だろうなと感じます。保護者の方々は子ども想いの良い方ばかりだったので残念でした。

ボーイスカウトは素晴らしい活動もたくさんありました。
募金活動なんかは、「人の役に立ちたい」と願う長男の良いところがとてもよく出ていました。



長男が毎回グズらずに、自分から用意ができて、謎の癇癪が無ければ続けられたかもしれません。諦めずにずっとやっていたら、長男は立派な人間になれたのでしょうか?


これは私と、私の息子の経験談なので、入団をオススメもしなければ、否定もしません。
ただ、身内のように結束が固くなっていくので、辞めるのは早ければ早いほどすんなりいく気がします。

ここまでお読みいただきありがとうございます。


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なんでも手伝うのはダメ!?子どもの自立をうながせるのはどんな親?【親野智可等さん・第2回】 | ママスタセレクト

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