自称『こじらせ系内向型HSP』をやらせてもらってます。
そんな私は、なんと
【回避性パーソナリティー障害】
かもしれないことを、30代を越えた今、気付きました。
道理で生きづらい訳ですな!
その【回避性パーソナリティー障害】について調べてみました。
- 回避性パーソナリティー障害とは?
- 回避性パーソナリティー障害の『症状』
- 回避性パーソナリティー障害の『原因』
- 回避性パーソナリティー障害『チェックリスト』
- 回避性パーソナリティー障害の『特徴』
- 回避性パーソナリティー障害の『有病率』
- 回避性パーソナリティー障害と『HSP』
- 回避性パーソナリティー障害の『経過』
- 回避性パーソナリティー障害の『治療』
- 自分なんかふさわしくないという感覚
- さいごに
回避性パーソナリティー障害とは?
広範にわたって持続してきた社会的な活動の抑制、自分なんかふさわしくないという感覚、否定的な評価に対する過敏さ、社会的な交流の回避などのパターンによって特徴づけられる、パーソナリティ障害の下位分類である。
(wikipedia)
略語はAPDです。(avoidant personality disorder)
日本人に最も多いパーソナリティー障害と言われています。
回避性パーソナリティー障害の『症状』
APDの患者は自分の欠点にばかり注目しており、「自分が排除されることは決してない」と思えたときだけにしか人間関係をもとうとしない。喪失や排除の体験は過去の経験により彼らにとってあまりにも辛すぎるため、人と繋がるようなリスクを冒すよりは、むしろ孤独を選ぼうとするのである。
□非難や排除に対する過敏さ
□自らすすんで社会的孤立を選んでいる
□親密な人間関係を熱望していながら、その一方で、社会的な場面においてはあまりにも引っ込み思案である
□他者との交流を避けようとする
□自分なんかふさわしくないという感覚
□自尊感情の低さ
□他者への不信
□極度の引っ込み思案、臆病
□親密さを求められる場面でも情緒的な距離を置いてしまう
□非常に自己意識的(=いわゆる自意識過剰)
□自分の対人関係の問題について自分を責めている
□職能上に問題を生じている
□孤独なる自己認識
□自分は人より劣っていると感じている
□長期にわたる物質依存/乱用
□特定の思い込み(fixed fantasies)に囚われる。
(以上wikipedia)
どうやら普通のHSPではないなとは思っていましたが、自分が今まで抱いていた感覚が、ちゃんと世の中に認識されている病気なんだと知ることができ、私は逆に嬉しくなりました。
回避性パーソナリティー障害の『原因』
APDと診断された人の多くが、幼い/若い頃に、長期にわたって親からの非難や排除を受けつづけた辛い経験をもっている。
排除的な親と繋がりたいという一心から、彼らは関係性を渇望するが、繰り返し非難を受けるうちにやがて、彼らの願いは徐々に「防衛的な殻」へと変質してゆくのである。
私は、幼い頃の親との関わりをあまり覚えてません。
回避性パーソナリティー障害の人は、その辛かった記憶さえも“回避”して忘れようとしてしまうようです。
親に褒められない
私は母に褒められた記憶がありません。
保育園時代から、先生や友達から、絵をよく褒めてもらった記憶がありますが、母から何かを褒めてもらったような記憶が本当にありません。
絵が好きで本当に良かったと今になって思います。
思い返すと、なんの取り柄もなかった幼い頃の不安定な私を支えるアイデンティティが“絵を描くこと”でした。
大人になってからも
大人になってからも、長男が赤ちゃん時代に寝ない食べないと母に言ったら
「あんたが神経質に育てすぎちゃうの」
「もっと早くに離乳食始めないからちゃうん」
「○○さんとこの赤ちゃんは□ヵ月から離乳食食べさせてたらしいから、よう食べるみたいやで」
「赤ちゃんに保湿するなんて可哀想に…」
今では長男の持つ『脳や心の器質(気質)の問題』だとか、『感覚過敏の問題』だとか、『特発性の成長ホルモン分泌不全性低身長症』が原因だと知っていますが、
当時初めての育児で、0~1歳児の原因不明で不安が強くて泣きすぎる、あまりにも食べない、栄養が足りないのか、おっぱいやめなければならないのかと悩むくらいの病的な低身長などがあり、当時の私にはかなりキツイ言葉でした。
ずっと共感的な言葉をもらえなかった。
だから母は私の安全基地にはならなかった。
他にも園や学校生活での経験も含めて、今の『過敏過ぎて人との繋がりが怖い』私が完成したのだと思われます。
回避性パーソナリティー障害『チェックリスト』
基本的な特徴は、社会的な抑制、不適切という感覚、否定的な評価に過敏であるという広範な様式を持ち、成人期早期には始まっており、そのために社会機能の遂行に好ましくない影響がある。→日常生活に影響ある場合のみ障害名がつけられるようです。
以下チェックリスト
アメリカ精神医学会【DSM-IV】より
【1】批判、非難、または拒絶に対する恐怖のために、重要な対人接触のある職業的活動を避ける。
【2】好かれていると確信できなければ、人と関係をもちたがらない 。
【3】恥をかかされる、または嘲笑されることを恐れるために、親密な関係の中でも遠慮を示す。
【4】社会的な状況では、批判される、または拒絶されることに心がとらわれている。
【5】不全感のために、新しい対人関係状況で制止が起こる。
【6】自分は社会的に不適切である、人間として長所がない、または他の人より劣っていると思っている。
【7】恥ずかしいことになるかもしれないという理由で、個人的な危険をおかすこと、または何か新しい活動にとりかかることに、異常なほど引っ込み思案である。
以上の基準の4つ以上を満たす必要がある。
回避性パーソナリティー障害の『特徴』
拒絶に過敏であることで社会的機能が制限され、比較的孤立するが、他者からの受容は望んでいる。
このため親しい旧友は持っていたりする。
私なんかは、小~高校までの学生時代の友達みんなが、とにかく宝だと思っています。
しかし、現在では新しい友達を作ることは出来ないと思っています。
元々自分から人に声をかけることが苦手なので、診断基準の言う通り【好かれていると確信できなければ、人と関係をもちたがらない 。】というように、相手からの“好意的な”アプローチが何度も無ければお友達にはなれません。
『あなたはお友達だよ!』と相手に言ってもらわなければ、お友達と名乗っていいと思えません。
とにかくめんどくさい奴です。
不安性(回避性)パーソナリティ障害の基本的特徴は、批判されたり、嘲笑されたり、恥をかいたりすることを恐れるがあまり、人との接触を過度に避けようとすることです。
一度失敗したことがあると、人に迷惑掛けたことで頭がいっぱいになり、逃げて引きこもりたくなります。
例えば、子どもを連れて病院に行ったら強気な医師に「で?いつ頃熱出たの?鼻水は?咳は?」答えられなくて明らかな不満そうな態度を見ると、しばらく人に接したくなくなる感じです。
そこからは「同じ失敗をしてはいけない!」ととにかく強く思い込み、神経質になってストレスが溜まってしまいます。
社会人になって遅刻した時も(電車慣れしておらず、電車案内のサイトの存在を知らなかった18歳…)、強く記憶に刻まれてしまい、昔の職場の遅刻する夢をたまに見ます。
基本的に内気で、静かで、常に目立たないようにしています。
自分のことを長所がなく、他人より劣っていると思っており、批判に対して赤面したり、泣き出したりすることを非常に心配しています。
自分が何かを言っても周囲に受け入れられないだろうと考え、言いたいことを我慢したり、親しくなりたい気持ちを抑えたりします。
私が保育園のママ達に気軽に声を掛けられない理由が、この回避性パーソナリティー障害が原因なんだとわかりました。
まさしく『親しく』なりたいんです!
でも出来ません。
本当に怖くて動けなくなります。
で、「子どものためには仲良くしなくてはいけないのだろうか。自分が人見知りのせいで子どもも不安症なんだろうか。」とまた自己否定モードに…。
回避性パーソナリティ障害のある人は、本心では社交的な活動に参加したいと望んでいるのに、それができません。
誰かが少しでも批判的なことを言ったり、拒絶と受け取れる反応をしたりすると、過度に深刻にとらえ、とても傷ついた気持ちになります。
あはは…。
そうです。『オフ会』的な、『交流会』的なものに参加出来ません。
HSPさんの交流会だとか、発達障害児育児の会や、赤ちゃんと一緒に触れあう体験教室だとか、
気になるし、参加してみたいけれど、参加が出来ません。
行ったら行ったで会話は出来るのですが、人との交流を思い描くだけですごく面倒に感じてくるのです。
生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害 (朝日新書)
- 作者:岡田 尊司
- 発売日: 2016/06/13
- メディア: Kindle版
生きることがとにかく辛くなるんですよね。
いちいち内なる感情の起伏が大きいクセに、表面には上手く出すことが出来ないのが辛くて。
だから、初めての人と接するには気力がかなり奪われるので、たくさんの人や人前や、誰かとの交流がすごく苦手です。
(でも接客は出来ます。お客様から尋ねてもらえるなら問題なく会話ができます)
なので、書籍やネットで勉強し、自分の中で解決するのが一番落ち着きます。
好かれていることや、批判されないことが確証されない限り新しい友人を作ろうとせず、繰り返し支持され、世話をされなくては集団活動には加わりません。
しかし、批判なしで受け入れられるという保証があれば、親密な関係をもつことも可能です。
回避性パーソナリティー障害の『有病率』
回避性パーソナリティ障害の有病率は約2.4%と推測されています。男女比は同程度と考えられています。
回避性パーソナリティー障害と『HSP』
回避性パーソナリティの人たちは、何も好き好んで挑戦を避けたり、社会から逃げたり、引きこもったりするわけではないのです。
本当はもっと自分の能力を活かしたい、人と親密になりたい、と思っていますが、失敗したり、恥をかいたりすることへの恐れが強すぎて、足を踏み出せず、やむを得ず回避してしまう、そのジレンマこそが回避性パーソナリティの正体です。
人は好き。関わりたい。
でも過去の経験のせいで怖くて踏み出せない。
失敗したら恥ずかしくて感情が揺れてしまうのが怖い。
人に迷惑が掛かるくらいなら、いっそのこと一人でいることの方が楽だ。
似たパーソナリティー障害に『シゾイドパーソナリティー障害』がありますが、こちらは他者に関心がないために孤立する(回避性が心地良く感じる)ものです。
したがって、成人まで回避性パーソナリティー障害(症状)を有してしまっている人の多くは、幼少期は非常に内気で敏感気質(HSC/繊細さん)だった可能性が高い=HSP持ちなのでは?と思っています。
(パーソナリティー障害は成人早期にも引きずっているかが診断の要となる)
回避性パーソナリティー障害の『経過』
人との接触を避けようとする「回避行動」は、幼児期または小児期に始まります。小児期の内気さは、回避性パーソナリティ障害の前兆ですが、ほとんどの人は成長と共に消えていく傾向があります。
歳を重ねると寛解していくようです。
私は子どもを産んで世界が変わってからマシになったかと思いきや、保育園という新たな社交の場で強く負担を感じるようになったので、全然マシになってなかったです。残念!
多くの回避性パーソナリティ障害の患者さんは、守られた環境におかれれば社会生活を送ることができます。
結婚し、子どもをもち、家族のみに囲まれた生活をする人もいます。
しかし、守ってもらえなくなると抑うつ、不安、そして怒りっぽくなりやすい傾向があります。
どうやら元·愛着障害(子ども時代の病名であり、スペクトラムである)を持つ人は、パーソナリティー障害になりやすいようで、
この障害を持つ人は親しい友人にも本当の自分をさらけ出すことをしませんが、パートナーに対しては不満が溜まりやすく、怒りっぽくなるようです。
回避性パーソナリティー障害の『治療』
回避の傾向がある方は、適度に「自分がどうしたいか」を大切にすることが重要です。他人のことは横に置いておき、自分がどうありたいかを優先するのです。
今、自らが「回避癖がある」と気付いてからは、自分を変えようと本を読み、YouTubeで勉強しています。
精神療法では、集団療法によって、拒絶に対する敏感さが、自分や周囲にどう影響するかを理解できるようになる場合があります。
自己主張訓練は、患者さんに率直に要求を表現させ、自己評価を改善させられる可能性があります。
最近までも自治体主催のペアレントトレーニングに2週間起きに行き、ロールプレイをしたり、発表したりなどがありました。
毎回子どもの見つけた良い所を発表するのですが、言葉がうまく出てきませんので、始まる前に紙に、見つけた良いところを文章にして書いていました。
他のお母さん達が頭の中で文章を組み立てて上手にお話されているのが本当に羨ましいと思っていました。
また、音読なんかさせられると、内容は一切頭に入ってきません。
自分の当たるであろう箇所を予め確認して待つのに必死です。
でもペアトレなんかは結局“子どものこと”を勉強し、話し合っているので、何の解決にもならないなと思います。
もっと“自分”を『認めてもらう』ための場に向かわないと、解決しないと思います。
でもその場に行くだけで精神的労力がすごく削られるのが回避性パーソナリティー障害…
自分なんかふさわしくないという感覚
二十歳の成人式、私は出ませんでした。
同じく成人式に出ないことを選択した高校の友人と、綺麗に着飾られた友人達に会いに行きました。
「自分なんかふさわしくないという感覚」そのものです。
二十歳で結婚したのですが、式は挙げませんでした。
それも「自分なんかふさわしくないという感覚」そのものです。
早くに結婚したのも、たまたま歳が離れた夫と付き合っていたからです。
とにかく大嫌いな家を出る為の最短ルートの選択肢でした。
お金もったいない。
人に見られるのが恥ずかしい。
自分なんて、わざわざ見に来てもらうものでもない。
後悔は一切ありませんし、気持ちは変わりませんが、自分を大切にしていなかったなぁと思います。
結婚式については姉がちゃんとしたのをしたので、親孝行どうのを考えなくて済んだので、私は安心しています。
回避性パーソナリティー障害であろう私は、子どもを育てる中で、本当に自分に必要なものや、自分の本物の感情に向き合えている実感があります。
さいごに
回避性パーソナリティー障害のあれこれでした。
回避性の人は人に上手く頼れません。
だからカウンセリングに行かずに自己解決してしまうのではないでしょうか…。
私の場合は、『とにかく知識を得て自身に落とし込むこと』が幸せです。
MBTIでは【INFP】ですが、エニアグラムでは【タイプ5·観察者】です。
この強すぎる内向性と気ままに付き合いながらも、『怖くて動けないけど挑戦してみる』ことを、ここ数年でやってみたいと思ってます!
お読みいただきありがとうございます。
関連著書(全部持ってます)
- 作者:岡田 尊司
- 発売日: 2014/01/17
- メディア: Kindle版
愛着障害の克服 「愛着アプローチ」で、人は変われる (光文社新書)
- 作者:岡田 尊司
- 発売日: 2016/11/17
- メディア: 新書
- 作者:イルセ・サン
- 発売日: 2017/09/14
- メディア: Kindle版